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3ページで分かる2012年6月の主要ベンダーの発表

2012年7月4日(水)

HANAを強化し対応アプリケーションの展開を加速(SAPジャパン)

SAPジャパンは2012年6月5日、インメモリー型データベース「SAP HANA」の新版(サービスパック4)を発売した。

新版は、ビッグデータを対象とする分析環境を整備した。同社がHANA向けに開発した関数群を拡充。複雑なコーディングをすることなく、関数を用いた標準ライブラリを活用することで、膨大なデータ群から将来の収益機会などを予測しやすくした。「Hadoop」とも連携する。Hadoopに格納しているデータをETLソフト「SAP DataServices」を使って取り込み、アプリケーションなどからアクセス可能にした。

そのほか、これまでの構造化データに加え、非構造化データであるテキストに対して検索を実行できるようにした。統計解析言語である「R」にも対応。HANAのデータベース内でRのスクリプトを実施し、データを分析処理することも可能だ。

こうした機能をクラウド経由で利用する施策も打ち出した。同社はAmazon Web Services(AWS)上にHANAの環境を用意し、開発者に対して無償で提供することを同日に発表。開発者はAWSからHANA用インスタンスを選択すれば、インメモリー技術を活かした分析用アプリケーションなどを開発することが可能となる。

HANAのパフォーマンスを活かすアプリケーションの拡充も進める。5月29日には経営管理ソフト「SAP Planning and Consolidation」の新版を発表。これまでソフト側で行っていた処理の一部をHANAが引き継ぐことで、予算編成や計画策定などを高速に実施できるようにした。「ハードディスクに格納するデータベースと比べ、50万以上のレコードを使ったレポートを作成する時間を21倍速められる」(ソリューション統括本部 エンタープライズマネジメント本部 本部長 松村浩史氏)。

6月4日には独SAPがHANA対応となるアプリケーション群を発表。需要の変動を予測して製造や調達計画を立案する「SAP Sales and Operations Planning」や、財務データをもとに将来の資金を予測する「SAP Cash Forecasting」など8製品を追加した。予測やシミュレーション作業の高速化を推進する。 (折川)

ユーザーの自由度高いIaaSを開始、DaaSも提供へ(インターネットイニシアティブ)

インターネットイニシアティブ(IIJ)は今夏、企業向けクラウドサービス2種を開始する。プライベートクラウド向けIaaSと、データベースアズアサービス(DaaS)である。

同社は2012年5月23日、仮想マシンやストレージを提供する「IIJ GIO コンポーネントサービス」に新たなラインナップを追加すると発表した。「仮想化プラットフォーム VWシリーズ」と呼び、8月から提供する。

同シリーズは、仮想化技術に米VMwareの「VMware vSphere」、ストレージに米EMCの「ユニファイド・ストレージ」を採用した。企業はこれらの基盤上に、自社の要件に合わせてOSやアプリケーションを設計・構築する。最大の特徴は、仮想化環境の管理者権限をユーザーに解放すること。企業はVMwareの管理ソフトを使って、仮想サーバー自体のリソース配分やプロビジョニングなどを実施できる。

仮想化プラットフォーム VWシリーズの月額利用料金は、最小構成(CPU12コア、メモリー96GB)で9万8000円から。ストレージとの接続方式はNFS、iSCSI、Fibre Channelから選べる。ディスク性能は、「標準」「高速」「超高速」の3種類を用意する。

一方、5月30日には「IIJ GIOコンポーネントサービス データベースアドオン」と呼ぶDaaSを開始することを明らかにした。

MySQLとOracle Databaseの機能を、ライセンス込みで月額課金のクラウドサービスとして提供する。ディスク容量の契約単位は50GBごとで、500GBまで拡張できる。月額料金は、1インスタンスあたり13万円から。24時間365日の監視体制と、データの日次バックアップを含む。データベースを仮想ネットワークで分断することにより、データの漏洩を防ぐ。サービス開始は7月。DaaSを提供するのは、国内事業者としては初めてという。 (力竹)

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