[市場動向]

MM総研大賞、ビッグデータを高速処理する2製品に注目

2012年9月4日(火)IT Leaders編集部

MM総研は2012年6月、IT市場の発展に貢献した製品/サービスを表彰する「MM総研大賞」を発表した。サムスンのスマートフォン「Galaxy」が大賞を受賞したが、ビッグデータを高速処理する製品に注目が集まった。

 MM総研は毎年、IT市場の発展に貢献した製品/サービスを表彰する「MM総研大賞」を実施している。9回目を迎える2012年は、「スマートフォン」「スマートフォン向けセキュリティソフト」「アプリレビューサイト」「スマートフォンビジネスアプリ」の4分野を選定。分野別に「最優秀賞」を選出した。これらに加え「ものづくり優秀賞」「話題賞」「グリーンIT賞」を用意。すべての中から大賞を選んだ。

 大賞は「スマートフォン」分野で最優秀賞となった、サムスンの「Galaxy」が受賞した。2012年の1月から3月期にスマートフォン市場で世界1位のシェアを獲得した点、開発に必要な人材を積極的に採用し、競合他社に先駆けて商品を投入した点などが評価された。

 注目は「ものづくり大賞」に選ばれた、NECのスケールアウト型データベースソフト「InfoFrame Relational Store」と、日本IBMのデータウェアハウス(DWH)アプライアンス「Netezza」の2製品。どちらも今後のビッグデータ時代を見据え、大量データを高速処理できる点が評価された。

 InfoFrame Relational Storeは、拡張性に優れるKVS(キーバリューストア)と、ミッションクリティカル用途に向くRDB(リレーショナルデータベース)のメリットを合わせ持つ点が特徴。サーバーを追加するたびに容量や性能を拡張できるスケールアウト型で、将来のデータ増加を見越した事前のシステム設計を不要にする。既存のRDBのプログラムをほぼ流用して、Relational Storeを使ったデータベースを再構築することも可能だ。

 Netezzaは、大量データを分散処理する独自機構を備える。データの集計やソートなどを実施する処理ノード「スニペットブレード」を複数台搭載し、これらが並列処理することで高速化を図る。各ブレードには、データの結合や集計を担うプロセサに加え、圧縮データの解凍や、列/行を絞り込むための専用チップ「FPGA」を搭載。プロセサの負荷を軽減することで処理性能を引き上げる。

 受賞製品/サービスは以下のとおり。

【MM総研大賞】
サムスン電子ジャパン:「GALAXY」

【次世代ネットワーク製品・サービス部門】
スマートフォン分野
サムスン電子ジャパン:「GALAXY」

スマートフォン向けセキュリティソフト分野
トレンドマイクロ:「ウイルスバスター モバイル for Android」

アプリレビューサイト分野
AppBank:「AppBank」
NECビッグローブ:「andronavi」

スマートフォンビジネスアプリ分野
NTTコミュニケーションズ:「050 Plus for Biz」

【ものづくり優秀賞】
日本電気:スケールアウト型データベースソフト「InfoFrame Relational Store」
日本アイ・ビー・エム:データウェアハウス・アプライアンス「Netezza」

【話題賞】
日本交通:「日本交通タクシー配車」
東京ガス:「スマートエネルギーネットワーク」
パナソニック:「Charge Pad」
キングジム:「ショットノート」
NTTドコモ/富士通:「らくらくスマートフォン F-12D」
東武タワースカイツリー:「東京スカイツリー」

【グリーンIT賞】
インターネットイニシアティブ(IIJ):「松江データセンターパーク」

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