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[データマネジメント2013]

ビッグデータを超え、経営価値を創出せよ!─データマネジメント2013

2013年4月30日(火)IT Leaders編集部

2013年3月13日、東京の目黒雅叙園にて「データマネジメント2013」(主催:一般社団法人 日本データマネジメント・コンソーシアム)が開催された。データ活用の高度化をテーマに据えた大型の年次イベントは、今回で2回め。本格的なビッグデータ時代に向けて、ユーザーやベンダーが最新のトピックを持ち寄り、会場は終日熱気に包まれた。 Photo:鹿野 宏

企業に大きなビジネス価値をもたらすと期待されるビッグデータの新潮流。その波頭に上手く乗って熾烈な競争をリードするのか、荒波に飲み込まれて進路を見失うのか…。その分岐を定めるものとして、にわかに注目を集める取り組みがデータマネジメントである。

今までにはないタイプの膨大なデータが手に入れば、ビジネス上の意思決定や打つべき手に、様々な示唆を与えてくれる可能性があることは確かだろう。ただし、その恩恵にあずかるには、今一度、足下を見つめ直す必要がある。望むデータをほしい時に即座に用意できる。もちろん、それらの鮮度や品質は一定水準が担保されている。そんな仕組みや体制、すなわちデータマネジメントの実践が伴わなければ、高度なデータ活用は望むべくもないからだ。

「データマネジメント2013」の会場には、そうした問題意識を持つ人々が数多く詰めかけた(写真1)。事務局の発表によると、実来場者数は727人。朝9時から夕方の17時30分まで、数多くのセッションが設けられたプログラムの中には、事前登録の段階で早々に満席となったものもある。来場者は、それぞれの関心に沿って、目的のセッションに足を運び、講演者の話に熱心に耳を傾けていた。

写真1 会場には多くの参加者が足を運び、講演者の話に熱心に耳を傾けていた
写真1 会場には多くの参加者が足を運び、講演者の話に熱心に耳を傾けていた

基調講演のハイライト

写真2 韓国情報化振興院の姜 東昔 氏。電子行政の取り組みを詳細に語った 写真2 韓国情報化振興院の姜 東昔 氏。電子行政の取り組みを詳細に語った

午前の基調講演の部において、最初に登壇したのは、韓国情報化振興院で経営企画室の室長を務める姜 東昔 氏(写真2)。ITを駆使した韓国の行政サービスが世界をリードしていることは周知の通りで、それを具現化している国家レベルのデータマネジメントをテーマに詳細が語られた。

同氏はこれまでの発展段階を振り返りながら、例えば推進体制については情報化推進委員会→電子政府特別委員会→電子政府専門委員会→国家情報化戦略委員会などと変遷してきたことに言及。特に2001年からは大統領直下の組織として、明確な課題の解決にあたってきたことを説明した。

そうした取り組みにおいては、適正な中長期ビジョンを政府全体が共有することによって投資財源の確保や共通システムの構築といったフェーズで最適化が図られ、行政サービスの具現化や品質の確保がスムーズに進んだことをあらためて強調。日本が立ち後れている領域だけに、戦略をもって全体的な方向性をきちんと定めておくことの重要さが際立った。

写真3 合同会社DELTAの岡田 友輔氏。野球を題材に最新分析手法を披露した 写真3 合同会社DELTAの岡田 友輔氏。野球を題材に最新分析手法を披露した

続いて登壇したのが合同会社DELTAの岡田 友輔氏(写真3)。統計的な見地から野球の構造・戦略を分析するセイバーメトリクスの第一人者だ。スター選手の活躍に目が行きがちな野球界だが、特に米メジャーリーグでは、チームを成功に導く手法としてデータ分析に力が注がれている。昨今では、動画や音声なども取り入れて、次元の異なる高度な分析が盛んだという。

例えば打者の能力を評価する場合、従来は打率やホームラン数、打点数など「野球のルール下でいかに価値あるプレーをしたか」を指標とするのが一般的だった。ところが昨今では、純粋な物理現象としてとらえ、「投じられたボールに対して、どれだけ強い力を加えられるか」といった分析が試みられているという。そうした身体能力を発揮できる割合が高い選手が、結果的にはチームに貢献するという解釈だ。

「こうした指標を積み重ねていくことで、野球という競技の構造理解が進んでいく」とのメッセージは、ビッグデータが持つポテンシャルを知る好材料として会場に受け入れられたようだ。

中身の詰まったユーザー事例

ランチセッションおよび午後の部では、多くのユーザーやベンダーがセッションに登場した(プログラム参照)。

遠州鉄道、カシオ計算機、スコア、ソニー生命保険、日産自動車、日本たばこ産業、ノバルティス ファーマ、ふくおかフィナンシャルグループ、本田技研工業、リクルート…。名だたる企業の担当者が壇上に立ち、各社の取り組みを語ったユーザー事例のセッションはいずれも盛況。プロジェクトの背景、直面した問題と解決の糸口、見えてきた効果など、現場を取り仕切ってきた担当者の話にはリアリティと説得力が漂った。セッションが終わった後、来場者が会場に残って講演者と名刺交換しながら質問を投げかけるシーンも数多く見られた。

データの高度な利活用を具現化する“万能解”はない。データマネジメントの実直な取り組みがすべての起点となることを再確認する上で、実りあるイベントとなったようだ。

ベンダーが登壇した主要なセッションについては、そのトピックを次ページ以降にまとめている。ビッグデータ時代への備えを考える材料として、是非一読してほしい。

表 「データマネジメント2013」の主要なプログラム(★印はユーザー企業によるセッション)
表 「データマネジメント2013」の主要なプログラム(★印はユーザー企業によるセッション)
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