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企業のビッグデータ向けHadoop提供する米マップアールが日本事業を本格化

2013年9月19日(木)志度 昌宏(IT Leaders編集部)

大規模データの分散処理フレームワークであるHadoopを改良した「MapR」をディストリビューションする米マップアール・テクノロジーズは2013年9月19日、日本市場での事業展開を本格化すると発表した。サポート体制を強化し、企業など信頼性を求める用途への提案を強化する。国内パートナーとして、新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)とノーチラス・テクノロジーズの2社が契約を結だ。

 MapRは、米Apacheソフトウェア財団が開発を進めるHadoopと100%の互換性を持つディストリビューション。Hadoopの分散ファイル・システム「HDFS」と並列処理用エンジン「MapReduce」のそれぞれをマップアールが独自に設計・再実装することで、信頼性や運用性を高めている。

 具体的には、処理性能の向上と、Hadoopが持つ単一障害点の回避、NFS経由のデータ入出力、スナップショットによるバックアップ、ボリューム単位でのマルチテナント運用などである。処理速度の向上では、ファイル・システムからディスクへの直接アクセスや、フラッシュ・メモリーのサポートなどで実現している。

 これらの改良により、信頼性を求める企業情報システムのプラットフォームにも利用できるとする。パートナー契約を結んだノーチラス・テクノロジーズの神林飛志社長によれば、「処理性能はHadoopそのものよりも確実に早い。データ量が増大している会計の締め処理や、決済、マッチングなどに利用できる。MapRを使った分散処理により、多大な投資がなされているバックエンド・システムの軽量化が期待できる」という。

 日本市場への取り組みに向けては、2013年4月に日本法人を設立済み。この9月にもSE(システム・エンジニア)や技術サポート要員を確保し、「今後6カ月以内に10人規模にまで増やす」(日本法人の平林良昭セールス・ディレクター)予定だ。日本法人による直接販売のほか、パートナー経由の販売、さらにハードウェア・ベンダーへのOEM(相手先ブランドによる生産)や組み込み販売なども計画している。

 米マップアールは2009年の設立で、現時点の従業員数は約200人。日本のほか、イギリス、フランス、ドイツ、シンガポール、オーストラリア、韓国、スエーデンに拠点を持つ。MapRは、Amazon Web ServicesとGoogle Cloud PlatformのHadoopとして採用されている。日本でも既に、16社の顧客を持つという。

 リクルートテクノロジーズがその1社。グループのデータウエア・ハウス(DWH)用基盤としてMapRを採用している。同社ITソリューション1部ビッグデータグループ兼アドバンストテクノロジーラボ グループマネジャーの菊地原拓氏は、「研究・開発段階からHadoopを使ってきたが、性能拡大に伴いサーバー台数も増えてきた。MapRに切り替えてからは、サーバー台数の増加を抑えながら性能拡大が図れている。2013年度下期には、さらに2回のシステム拡張を予定している。クラウドとの親和性が高い点も評価している」と話す。

 MapRの価格は、標準版の「MapR M5 EDITION」がノード当たり年間40万円から、分散データべース「Hbase」に対応するなどした上位版の「MapR M7 EDITION」が同年間70万円から。このほかに、機能を制限した無償の「MapR M3 FREE」がある。

 

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