[インタビュー]

ガートナーが、“クレイジーな研究”に全アナリストの工数の2%を充てる理由

2013年10月18日(金)緒方 啓吾(IT Leaders編集部)

「テクノロジーが人々の仕事を奪い、失業率90%の時代が訪れる」「プログラミング言語がアラビア文字に置き換わったら、どんなインパクトがあるか」「デジタルリーダーは「碁」から戦略を学ぶべき」。米ガートナーは、社会やIT業界に破壊的な影響を与えるテクノロジーを予測する「Maverickリサーチ」を毎年発表している。プロジェクトを統括する米ガートナー フェローのトム・オースティン氏に、「Gartner Symposium/ITxpo 2013」の会場で話を聞いた。

ガートナー バイスプレジデント 兼 ガートナー フェロートム・オースティン氏
ガートナー バイスプレジデント
兼 ガートナー フェロー
トム・オースティン氏

―今回のイベントでは、「ガートナーが予見する破壊的テクノロジーの最新リサーチ」という講演で、「Maverickリサーチ」と呼ぶ取り組みの成果を紹介されていますね。「テクノロジーが人々の仕事を奪い、失業率90%の時代が訪れる」「プログラミング言語がアラビア文字に置き換わったら、どんなインパクトがあるか」など、刺激的な視点を提示しています。

 ガートナーは、現時点でリサーチ対象とはしていないものの、将来的に重要になりそうなテーマについて、期間を区切って実験的に研究するようにしています。それが「Maverickリサーチ」です。そこで得られた成果を、「破壊的テクノロジーの最新リサーチ」としてレポートしています。

 ここで取り上げたテーマは、将来的にリサーチのメインストリームに成長する可能性もあります。例えば、重点領域の1つになった「ソーシャル」は、2007年時点ではMaverickのテーマの1つでした。「ビッグデータ」も、「従来型の構造化データベースの終焉」をテーマとする2005年のリサーチから生まれたものです。

 発表時点では、突飛だと思われるものも含まれています。しかし、将来的にはそうでなくなる可能性もあります。例えば、「コンシューマライゼーション」を2005年に発表したときは、「クレイジー」と揶揄されました。今や、人々は自分のデバイスやアプリを業務に持ち込むようになりましたよね。

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