[技術解説]

【IT部門に事業センスを育む】ビジネス戦略とIT戦略の不一致をどう埋めるか

2014年1月16日(木)

IT部門にどうやってビジネスセンスを育むかに悩むCIOは少なくない。具体的アクションの1つとして薦めたいのがSWOT分析を皮切りに自社を取り巻く環境を可視化すること。目指すは「能動的目標展開」の実践だ。(ウェッジ・コンサルティング 代表取締役 矢坂 徹 氏)

多くの企業においては新会計年度を迎えるまでに、年度の売り上げ目標と共に、それを達成するための施策、つまり年度計画が発表されることでしょう。それらの目標や施策を受ける形でIT部門も年度目標を策定するといったパターンが多く見られます。具体的な重点施策を洗い出し、それを達成する手段(インフラ整備やシステム構築など)を検討し、達成基準を決定するといった取り組みです。

こうした一連の流れ──企業(あるいは事業部門)から降りてきた目標をIT部門が展開することを私は“受動的目標展開”と呼んでいます。IT部門が自ら採択した本年度施策を積極的に経営陣や事業部門などに進言する形ではないからです。

仮に、IT部門が“ビジネス戦略に疎い技術集団”の域を出ていないなら、ビジネスに貢献する目標を能動的に考えるより、上位部門が定めた目標に従う方が合理的という考え方も成り立ちます。

このモデルを真っ向から否定するつもりはありませんが、欠点を挙げるとしたら、企業あるいは上位部門が進むべき方向を見誤っていたら、IT部門も引きずられて「無駄な投資」をしてしまうことです。先行する施策/目標が間違っていなかったとしても、IT部門が策定した目標がそれらと整合性をもって密接に連携しているという担保がなければ、その年度のIT投資が生きてこないかもしれません。

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