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無駄なソフトウェア契約を見直せ!~IIMがライセンス契約の最適化ツールを販売

2014年1月27日(月)IT Leaders編集部

企業が使う、サーバーやクライアントまわりのソフトウェア・ライセンス契約をどう最適化するか─。煩雑さを伴うこの領域を支援するツールをアイ・ アイ・エムが販売開始した。

 「日本企業は導入決定までは慎重だが、決定した後のライセンス契約は“大盤振る舞い”」──。SAPやOracleなどのサーバー向けか、マイクロソフトやアドビシステムズなどのクライアント向けかを問わず、企業向けソフトウェア製品のライセンスを適切に購入するのは難しい。「契約違反するよりは」とばかり、利用制限のない高額ライセンスを多く購入するケースが少なくないとされる。

 メインフレームやIAサーバーなどの性能管理ツールを開発・販売しているアイ・ アイ・エム(IIM、河野知行社長)は、この点に着目。企業向けソフトの使用状況を把握・管理してソフトウェア関連費用の最適化(削減)を図るツールである、米Flexera Software製の「FlexNet Manager」の国内独占販売権を取得し、今月から販売を開始した。性能管理ツールによるハードウェア資産の管理・最適化に加え、ソフトウェア資産の管理・最適化に乗り出す。

使用実態以上のライセンス料を払うケースが多い

 では企業向けソフトウェア・ライセンスの何が問題なのか。SAP ERPを例にすると、そのライセンスには開発者用ライセンス、すべての機能を利用できるプロフェッショナルライセンス、一部制限のあるリミテッドライセンス、より制限の強いエンプロイライセンスなどがある。ライセンス体系の分かりにくさに加えて、本稼働前はどの機能をどこまで使うか判断しにくいので、無難な(相対的に高額な)ライセンスを契約することが多くなる傾向がある。

 また複数のSAPインスタンスを利用している場合、同一ユーザーがそれぞれで異なるIDを登録しているケースがあり、1ライセンスで済むところを複数ライセンスを消費している問題も発生する。「SAPは定期的(1年または2年ごと)に使用アカウント数を監査しています。この際、実際に使用されているかどうかや重複利用者などを考慮せず、登録されているアカウント数に基づき課金しますから、多くの場合、使用実態以上のライセンス料を支払っていることになります」(IIM)。

 これに対しFlexNet Managerでは利用実態を管理し、例えばプロフェッショナルライセンスの利用者がリミテッドライセンスでも問題ないと判断してライセンスの割り当てを変更する。あるいは利用者を名寄せする機能により、同一ユーザーが異なるアカウント(ID)を使っているケースを特定し、同一ユーザーによる複数アカウントの使用を排除する。すでに購入済みのライセンスを返すことはできないが、追加購入する際に最適なライセンスを必要な数だけ購入できるようになるのでライセンスを適正化できる。

 Oracleも同様だ。IIMによると「インストールされている機能は、使用に関わらず課金の対象になります。使用するものだけを選択してインストールすることもできますが、通常はすべてのオプションがインストールされます。したがって使っていないものをアンインストールすることで、課金対象から外すことが可能です」という。FlexNet Managerを使って利用実態を把握し、使用していないオプションを管理すれば、無駄な支払いを削減できるのだ。

 「OracleはプロセサやOSにより、ライセンスの消費数(ポイント)が異なります。FlexNet Managerには、こうしたハードウェアのタイプも把握した上でライセンスの消費を自動計算する機能や、ハードウェアをリプレースしたり構成を変更した場合のシミュレーション機能がありますので、システムを変更する場合のOracleライセンスの最適な購入方法を検討できます」(IIM)。

SIがライセンス契約に詳しいとは限らない

 クライアント向けも同じで、ライセンスごとの使用権と使用実態とを照らし合せ、ライセンスを最適化する。例えば、2次使用権があるライセンスなら、同一利用者に限られるが1つのライセンスで2台のPC上のソフトを利用できる。細かいようだが、適正に管理できている企業は多くないはずだ。

 こうしたライセンスに関わる問題は、導入を支援したりリプレースを担当するシステムインテグレータ(SI)に委ねることで解決できるかも知れない。ある程度は適切な提案や情報が得られるからだ。しかしSIがライセンス体系に詳しいとは限らないし、何にせよ丸投げは危険。結局はユーザー企業が自己責任で管理しなければならないことは確かだろう。得られるライセンス費用の低減効果やコンプライアンスとの見合いではあるが、FlexNet Managerが一定の便益をもたらすと言ってよさそうだ。

 最後にFlexNet Managerの基本仕様をまとめておこう。基本機能はクライアントを含めた企業情報システムにインストールされたソフトを使用実態を含めて把握し、購入したライセンスと照合。不正利用がないか、過剰に購入しているライセンスがないかを検出すること。加えて(1)アプリケーションやベンダー毎に、例えば数量割引を最大限に利用するライセンスを算出、(2)アプリケーションの使用状況からあまり使用されていないソフトを特定してライセンスを再配分し、新規に購入するライセンスを削減、(3)ライセンスを変更した場合の影響を測定するWhat If分析、などの機能を提供する。

 そのために利用者数が多くなりがちでライセンス体系も複雑なベンダー─SAP、Oracle、Adobe、IBM、Microsoft、Symantecなど─に関しては、専用のオプション機能を用意する。FlexNet Manager for SAP Applications、FlexNet Manager for Microsoftといったものだ。導入に要する費用は最低100万円から。管理対象デバイス(サーバー、クライアント)ごとに1台2000円~3万円の追加費用がかかる。稼働にはSQL Server搭載のIAサーバーが必要である。

 なおFlexNet Managerの開発元である米Flexera Softwareは日本ではそれほど知名度がないが、パソコンソフトのインストールをガイドする「InstallShield 」のベンダーとして知られる。

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