[情報システム担当者が知っておきたい「ユニバーサルデザイン」]

ユニバーサルデザインを実践すると、こんなメリットがある

2014年3月19日(水)岡山 将也(日立コンサルティング)

過去の連載では、身体的な障害を理由とする、情報システムへのアクセスにハンディキャップを紹介しました。そうした人々に配慮したシステムを作ることは、健常者にも良い効果を与えてくれるものです。

 昨年、日本でも有名になったTED Conferenceで面白い講演がありました。Chris Downey氏が発表した、「Design with the blind in mind」です。目の見えない人を思って街を設計すれば、健常者にも優しい街になるというのが主旨でした。

 段差をなくして歩きやすい歩道を整備する。都市と周辺を繋ぐ交通網を整備する。こうした配慮は、街を作る段階から織り込んでおくのが理想です。例えば、設計段階で、目の不自由な人をモデル市民として考えれば、究極のユニバーサルデザインを実現できるはずです。

 街を作った後で、変更を加えようとすると多くのコストがかかります。情報システムも同じです。システムを構築した後に、ハンディキャップを持った人への対応を盛り込むのは大変です。具体的な例を挙げて見ていきましょう。

デザインに図や写真を多用すると?

 図や写真は、目の不自由な人やディスレクシアの人にとって厄介者です。視覚障害者は、WEB上の文字(テキスト)を音声化するスクリーンリーダ(音声読み上げソフトウェア)を利用します。しかし、画像データ内のテキストは読み上げられないのです。

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