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日本事業を「再起動」、英国の老舗セキュリティ専門企業が事業戦略を説明

2014年4月4日(金)田口 潤(IT Leaders編集部)

何とかしたいが、手に入る解決策はいずれも決め手に欠けるし、部分的な対処策しかない――。こんな特性を持った問題の筆頭にくるのが、サイバーセキュリティだろう。特に資金力、人材力で厳しい中堅以下の企業にとっては本当に悩ましい問題だ。こうした状況をにらみ、英国のセキュリティ専門企業が日本での事業活動を再起動させる。

 日本のおけるセキュリティ事業を再起動させる英国企業の社名はソフォス(SOPHOS)。日本では馴染みが薄いが、創業は1985年と古く、セキュリティ分野では老舗の専門企業である。欧州を中心に22万社の利用企業を有する。日本法人の設立も2000年とそれなりの歴史がある。ただ、これまではOEM(相手先ブランドによる製造)を中心に事業展開してきた。今後は、全面的に自社ブランド中心に切り替え、販売網も整備・拡充を図る計画だ。

 さて、肝心のソフォスのセキュリティ製品は企業にとって救いになるのか。どんな特徴を備えるのだろうか?2014年3月1日付けで新たに社長に就任した纐纈昌嗣氏によると、1つは包括的なカバレッジだという(図1)。

図1:ソフォスのセキュリティ製品カバレッジ

 

 纐纈氏は「ネットワークから、サーバー、デバイスまでのすべてをカバーします。OSについて言えばWindows系はもちろんMacや、各社のUNIX、Linux、さらには仮想化ソフトにも対応しています。あるいは米EMCや米NetAppのストレージにデータを書き込む直前にウィルスチェックすることも可能です」と説明する。OSに言及していることから明らかなように、ここでいうセキュリティは主にコンピュータウィルスなどのマルウェア対策を指す。

 アンチウィルス製品だけに留まらず、ネットワークへのアクセス制御やメールの暗号化機能を提供する製品もある。「1社で全部をカバーできるのは当社だけ。複数の製品を使いこなす必要がないので、セキュリティをシンプルに確保できます」(同)。

 同社製品の中核に位置付けられるのが「Sophos UTM(ユニファイド・スレット・マネジメント)」と呼ぶアプライアンス製品だ(図2)。ネットワークやメール、Webのマルウェア対策、Webフィルタリングを担う、いわゆる次世代ファイアウォールの一種である。推奨ユーザー数(10人規模から5000人規模まで)に応じて8種のハードを用意する。中身はLinuxベースのソフトウェアなので、ソフトウェアだけを仮想化サーバーやクラウドで稼働させることもできる。

図2:中核製品に位置付けられる「Sophos UTM」

 

 第2の特徴が使いやすさ。Sophos UTMをネットワークの適切な箇所に設置するだけで導入できるのに加え、Webブラウザベースの管理画面からネットワークやモバイルデバイスの状況をビジュアルに把握できる。最近のセキュリティ製品は、ほぼ例外なく、この種の管理ツールを備えている。Wi-Fiのアクセスポイントなども含めて同社製品で構成すれば、管理性や使い勝手は確かに高まるだろう。

 そして第3は価格というか、ウィルス対策なので利用料金。同社が明確なプライスリストを公開しているわけではないが、「Sophos UTMで年間、数十万円。ソフトウェアだけの利用ならもっと安価になります」(纐纈氏)。中堅・中小企業にとっては重要なポイントだろう。

 今後の本格事業展開においては、第2、第3の特徴を強化する。纐纈氏は「クラウドファースト、つまり新製品を出すときには、クラウドサービスを最優先します」としている。

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