[調査・レポート]

ユーザー企業の8割で「グローバルIT人材が不足」IT人材白書2014年版で明らかに

2014年4月22日(火)田口 潤(IT Leaders編集部)

情報処理推進機構(IPA)が2014年度版の「IT人材白書2014」をまとめた。2013年秋に、ユーザー企業や、IT企業、教育機関、個々のIT人材などに対する調査を実施し、分析を加えたものだ。2014年4月25日以降、IPAのサイトから全文をダウンロードして閲覧できるので、ぜひ参照したい。

●ユーザー企業の67%が海外で何らかの事業活動を実施しているが、IT企業の海外展開は技術者派遣もITサービス提供も10%未満で大きなギャップがある

●ユーザー企業におけるグローバルIT戦略策定は52.5%が本社で実施。ただし投資案件管理やシステム開発などは多くが現地で実施する

●「グローバルITを担う人材は「質・量(人数)ともに不足している」との回答がユーザー企業で80.8%、IT企業で74.8%と不足感が極めて強い

●グローバルIT人材に求められる能力はコミュニケーション力、リーダーシップ、管理能力などヒューマンスキルが中心

 こんな調査結果を、情報処理推進機構(IPA)がこのほど、「IT人材白書2014」にまとめた(図1、図2)。

図1:ユーザー企業におけるグローバルIT展開の状況

図2:グローバルIT人材の質、量の面における確保状況

 上記のほか、大型IT案件の進行や消費税・マイナンバー制度対応に伴い人材の量的不足が顕在化していること、IT人材の側面から依然、IT産業の主軸は受託開発でクラウドなどサービスへのソフトが進む兆しは見えていないこと、などを明らかにしている。

 前者に関しては「質」に対する不足感は大きな変化がない。だが、「量」については「大幅に不足している」の割合が、2012年度の12.2%から19.0%と大きく増加した。「やや不足している」を合わせると82.2%になり、2012年度の72.0%から10ポイント増えた。

 後者に関しては、ユーザー企業が今後3年間にSaaS(Software as a Service)やPaaS(Platform as a Service)といったサービス利用を拡大すると回答するのに対し、IT企業は依然として開発、運用、SIを拡大すると回答している(図3)。もちろんユーザー企業がサービスを利用する場合でも既存システム連携などSIは必要だし、資本力や収益モデルの面でIT企業のサービスシフトは簡単ではないことも確かだ。だが、それにしても、である。

図3:今後3年間におけるIT企業の拡大予定、ユーザー企業の採用予定、の事業内容

 IPAは年1回、IT企業やユーザー企業におけるIT人材の量・質に関わる過不足感などの人材動向、個々のIT人材の労働満足度、ダイバーシティマネジメントの進捗状況、セキュリティ人材の動向などを含めた包括的な調査を実施。IT人材白書として発行している。今年度は4月25日に発行し、IPAのサイトから全文をダウンロードして閲覧できる。

 

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