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最上流のプロセス製造業向けに機能強化
IFSがERPパッケージの拡張モジュールを発表

2014年5月28日(水)田口 潤(IT Leaders編集部)

クラウドやモバイル対応、あるいはオペレーショナルBIなど、周辺機能に関心が集まりがちなERPパッケージ。だが、業種・業務向けの機能も、まだまだ改良や強化の余地があるようだ。IFSジャパンは、プロセス製造業向けの新機能を発表した。

図:IFSの主なユーザー企業図:IFSの主なユーザー企業
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 プロセス製造業、中でも最上流を担う製造業向けの機能を拡充――。中堅企業向けのERPパッケージ「IFS Applications」を提供するIFSジャパンは、特に原材料や素材に近い上流工程を担うプロセス製造業向けに2つの新機能を開発し、6月までに提供開始すると発表した。

 IFSのERPは、数十年の歴史を持つパッケージ製品。他ベンダーのパッケージと同様、すでに多くの業種・業務をカバーしている。もちろん、化学や食品、医薬などのプロセス製造業も例外ではない。デュポンやペプシコーラの中国法人、ノルウェーの塗料大手JOTUNをはじめ、日本でも東ソーなどがIFSのユーザーだ。IFSのヤーコブ・ビョルクルンド プロセス製造業担当グローバルディレクターによれば、「化学110社、食品・飲料90社、製薬20社」のユーザー企業を持つ(図1)。

 ただし、一口にプロセス製造業といっても幅がある。既存ユーザーの大半は消費者に近い、いわゆる川下の企業だった。原材料から素材や材料を製造する川上(上流)の製造業向けの機能が弱かったためだ。そこで今回、最上流に位置するプロセス製造業向けの機能を追加したという経緯があるという。

 1つは、「Process Manufacturing Extension(PME)」。食肉や原油、鉱物など、製造工程で複数の製品ができたり、副産物が生じたりする企業向けの機能だ。例えば、原油からはガソリン、灯油、重油、ナフサなどが生成される。豚肉なども同様である。PMEは、こうした原材料から製品を作る製造業が、すべての生産品目に対して生産計画や生産実行、レシピ(配合)、原価管理を行えるようにするモジュールだ。

 もう1つは、「Advanced Configuration Extension(ACE)」。金属や紙、ガラスのように生産品目としては1つだが、サイズや仕様、品質が異なる製品を製造する企業向けの機能だ。例えば、受注に合わせて1つの薄板鋼板から異なるサイズや仕様の鋼板を製造する場合に、同じ品目番号のまま追加情報を付加することで、異なる製品を管理できるようにした。「受注それぞれに品目番号を割り振るとマスター管理が複雑になるし、新規受注時の生産手続きも煩雑になる。そうした問題を解決できる」(同)。

 いずれも細かな機能の追加に思えるが、最上流のプロセス製造業にとってはなくてはならない機能だという。なお、「PMEはパートナー企業であるNECの協力を得て開発した」(IFSジャパンのステファン・グスタフソン社長)。すでに導入を決めたユーザー企業も存在する模様だ。

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