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[ITトラブルの防止と対策]

訴訟事例から学ぶパッケージソフト導入時の注意点

2014年9月19日(金)早川 淳一 菅沼 聖也

訴訟に至るようなITトラブルを防止するためには何を行うべきか。今回は自治体業務のパッケージソフト導入に際し、納入されたシステム機能が求めたものでないとして、発注者が損害賠償を求めた事例を紹介する。ここから、発注者とベンダーの双方が学ぶべきことを整理する。

 発注者は地方自治体である。もともと外部に委託していた業務処理に関するシステムを、自庁で構築して一元化を図り、拡張性に富んだものにしようとの狙いがあった。導入システムの業務範囲は、(1)統合OAシステム、(2)財務会計システム、(3)住民記録・税関連システム、(4)人事・給与システムだった。

 発注者は5社に対して提案書および見積書の提出を求め、精査の上で受注者としてベンダーAを決定した。発注者とベンダーAは、上記(1)~(4)に関して、パッケージソフトを用いて開発することを合意。ベンダーAは(1)(2)(4)の各システムを構築し、2年のプロジェクト期間内に順次、引き渡していった。(3)についても住民票の発行・管理を行う住民記録システムは同期間内に引き渡している。

 ところが、(3)のうちの税関連システムにおいて問題が生じた。ベンダーAが発注者側のエンドユーザー部門(原課)向けにデモンストレーションを行った際、現行業務の手順に従った画面展開が行えず、帳票関連でも必要な機能がないとの判断に終わった。

 その後、ベンダーAは原課の要求に応えるべく膨大なカスタマイズを実施しようとしたが、原課は現行業務が行えないという理由で承諾しなかった。この際、発注者はベンダーAに対し再三、原課を納得させる帳票サンプルの入手・提出を要請したが、ベンダーAがそれに応じられなかった事実がある。

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