[イベントレポート]

競争優位生み出す自社開発実践の場となるPaaS

2014年12月18日(木)川上 潤司(IT Leaders編集部)

PaaSがユーザー企業にもたらす価値は何か。「PaaS カンファレンス2014」(インプレス主催、11月12日開催)において、ユーザー企業代表としてJFEシステムズ、積水化学グループ、日産自動車、みずほ銀行の4社からITを牽引するリーダー4人が登壇したパネルディスカッションの内容を紹介する。

 パネルディスカッションのモデレータを務めた田口潤(IT Leaders編集主幹)は冒頭、「日本ではこれまで、PaaSや開発環境についてはあまり語られてこなかった」とした上で、「日本の企業の現場では情報システムの開発環境がどのような状況に置かれているのか」と、パネラー各社の現状について改めて尋ねた。

企業情報システムの基盤として導入が進むPaaS

 JFEスチールは、旧NKKと川崎製鉄の経営統合に合わせて基幹システムを再構築した際、独自のJavaアプリケーションフレームワークを確立し、スクラッチで開発に取り組んだ。その一方、顧客に近い営業系や顧客管理系のシステムについては、Salesforce .comの基盤をベースとしたPaaSを活用して開発にあたっている。

JFEシステムズ執行役員の原田 敬太 氏JFEシステムズ執行役員の原田 敬太 氏

 JFEスチールのIT担当推進部長として基幹システムの統合をリードし、現在、情報子会社のJFEシステムズで執行役員を務める原田敬太氏は、システム開発の切り分けについて、「変化が少ない製造プロセスの領域を扱う基幹系のシステムについては、データをきちんとモデリングし、スクラッチで構築を進めた。一方、顧客に近く変化の激しい営業系のシステムについては柔軟で迅速な開発を期待できるPaaSを活用している」と説明する。

 積水化学グループでは、ビジネスに直結したシステムは外注せず自社で開発する方針を徹底している。例えば、住宅事業を担うセキスイハイムでは、人工知能を使ってユニット住宅の部品を自由に選択できるフリー設計のシステムをPrologベースで自社開発し、現在までに3万棟の住宅販売に貢献してきた。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
登録済みの方はこちら

IT Leaders 雑誌版、電子版をご購読の方、会員登録済みの方は下記ボタンよりログインして続きをお読みください

初めての方はこちら

IT Leaders 会員になると
会員限定公開の記事を読むことができます
IT Leadersのメルマガを購読できます

【次ページ】戦略的システムの開発環境として大きく期待
  • 1
  • 2
関連キーワード

デジタルビジネス

関連記事

競争優位生み出す自社開発実践の場となるPaaSPaaSがユーザー企業にもたらす価値は何か。「PaaS カンファレンス2014」(インプレス主催、11月12日開催)において、ユーザー企業代表としてJFEシステムズ、積水化学グループ、日産自動車、みずほ銀行の4社からITを牽引するリーダー4人が登壇したパネルディスカッションの内容を紹介する。

PAGE TOP