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積水化学やJR西日本、楽天など、IT協会の2014年版IT総合賞

2014年12月24日(水)IT Leaders編集部

企業情報化協会(IT協会)は12月初め、2014年度のIT賞受賞企業を発表した。積水化学工業や西日本旅客鉄道、楽天といった企業がIT総合賞を受賞している。各社はどんな取り組みを実践し、その何が評価されたのだろうか?

 企業情報化協会(IT協会)の「IT賞」は、ITを活用した経営革新に関して優れた成果を挙げたと認められる企業を表彰するもの。2014年度は、クラウド活用において積水化学工業が、モバイル活用では西日本旅客鉄道(およびJR西日本ITソリューションズ)が、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の実用化で楽天が、ワークスタイル変革についてはSCSKが、それぞれ受賞した。

 まず積水化学工業は、電子メールやスケジューラ、電子会議室・掲示板などからなるグループウェアをOSS(Open Source Software)を使って自社開発して受賞した。IT協会は、特に人件費を含めたシステム投資を、市販ソフトの購入やアウトソーシングに比べて低廉に押さえつつ、社員証連動といった便利な機能を実装した点を評価している。

 同社のグループウェアは、固有の業務プロセスや企業風土に合わせたユーザーインタフェースを実装することで、生産性を高めているのが特徴。加えて、基幹システムとの連動や利用者が増えても費用は増えないというコスト面や、ICカードの社員証との連動による入室管理、PCの利用状況モニタリングなどセキュリティ面でも、OSS利用の利点があるという。

 2013年に同社は、メールボックス容量制限の緩和やサーバーの維持更新負担の削減、グロバールでの情報共有基盤の統一などを目的に、このグループウェアをクラウド(Amazon Web Service)に移行させている。グループウェアの開発やクラウドへの移行を担っているのは、自社システム部員や関係会社のエンジニアなど延べ16人である。

 西日本旅客鉄道(JR西日本)とJR西日本ITソリューションズの取り組みは、在来線から新幹線まで合計6600両に及ぶ保有車両のメンテナンス業務を担うシステム基盤の構築である。約5800人が使う大規模なシステムをゼロから開発したため、車両部門とIT部門のコミュニケーションや意識統一に気を配り、活用発表会を実施するなど利用促進にも力を入れた。この点もIT協会は、メンテナンス業務の効率化や車両故障の低減、車両の乗り心地改善といった直接的な効果に加えて、評価した。

 従来、車両のメンテナンス業務は、紙とペン、および人の注意力に依存して遂行されていた。ITも導入していたが、使用部品の記録など限定的だった。そうした中、新型新幹線など車両のタイプが年々多様化していることと、熟練担当者の大量退職という問題も迫っていたのが、システム構築のきっかけになったという(図1)。

図1:JR西日本がIT化した保有車両の保守業務図1:JR西日本がIT化した保有車両の保守業務
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 新システムは、メールやパトランプによるアラート機能を備えた検査計画システム、専用ハンディ端末を使った検査の実施と結果登録およびバーコードによる機器管理といった検査成績管理システムなど複数のシステムからなっている。

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