[失敗しないモダナイゼーション〜マイグレーションを成功させよ〜]

【第3回】アプリケーション資産の棚卸しが移行コストを左右

2015年3月23日(月)松本 吉徳

モダナイゼーションを成功に導くためには、リスクを軽減しながら、かつコストを抑えたマイグレーションを実施しなければならない。それには考慮すべき8つのポイントが存在する。前回は方法論について紹介した。今回は、8つのポイントの中でもコスト削減に最も効果がある「棚卸し」について考えてみる。

図1:マイグレーションの8ステップで、コストに最も影響する棚卸しのステップ図1:マイグレーションの8ステップで、コストに最も影響する棚卸しのステップ
拡大画像表示

 第2回で指摘したように、マイグレーションでトラブルを起こす最大の要因は、プロジェクトが進み始めてから“想定外”の要件や見落としに気づくことである。これを防ぐのが事前の「棚卸し」だ(図1)。棚卸しがどこまで徹底できているかが、マイグレーションの費用に大きなインパクトを与える。

 ITにおける棚卸しでは、端末などのハードウエアを含めた“広義の棚卸し”がある。だが以下では、「マイグレーションの対象になるアプリケーションの範囲を見極める」ための“狭義の棚卸し”について説明する。

何を移行し、何を移行しないかを事前に見極める

 棚卸しで重要なことは、いかに必要がないアプリケーション資産を取り除くかだ。実際の引越でも、新しい家に引っ越してから荷物を整理するよりも、引っ越す前に荷物を整理し、身軽になってから引っ越すほうが無駄がない。これは、マイグレーションでも変わらない。

 アプリケーション資産を棚卸しせずにマイグレーションを実施してしまうと、既に使っていないアプリケーションもがマイグレーションの対象になり、「必要のない設計」「必要のない開発」「必要のないテスト」が発生する。苦労してマイグレーションしたにもかかわらず「結果的に無駄な作業だった」ということを徹底して排除する必要がある。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
登録済みの方はこちら

IT Leaders 雑誌版、電子版をご購読の方、会員登録済みの方は下記ボタンよりログインして続きをお読みください

初めての方はこちら

IT Leaders 会員になると
会員限定公開の記事を読むことができます
IT Leadersのメルマガを購読できます

【次ページ】複雑なシステムで完璧な改廃は不可能
  • 1
  • 2
  • 3
バックナンバー
失敗しないモダナイゼーション〜マイグレーションを成功させよ〜一覧へ
関連記事

【第3回】アプリケーション資産の棚卸しが移行コストを左右モダナイゼーションを成功に導くためには、リスクを軽減しながら、かつコストを抑えたマイグレーションを実施しなければならない。それには考慮すべき8つのポイントが存在する。前回は方法論について紹介した。今回は、8つのポイントの中でもコスト削減に最も効果がある「棚卸し」について考えてみる。

PAGE TOP