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[オピニオン from CIO賢人倶楽部]

システムという「事業インフラ」を考える

2015年5月28日(木)CIO賢人倶楽部

「CIO賢人倶楽部」は、企業における情報システムの取り込みの重要性に鑑みて、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)同士の意見交換や知見を共有し相互に支援しているコミュニティです。IT Leadersは、その趣旨に賛同し、オブザーバとして参加しています。同倶楽部のメンバーによるリレーコラムの転載許可をいただきました。順次、ご紹介していきます。今回は、東京ガスの礒村 典秀 氏のオピニオンです。

 それまで都市ガスを製造するLNG基地関連業務を担当していた筆者が、IT部門に移ったのは2年前のこと。前任者からの申し送りでは「経営層との間で、LNG基地、ガス導管に続く第3の事業インフラとしてシステムを位置づける」と規定したばかりという話だった。インフラといえば基幹事業にとって必要不可欠で、万一、停止した場合には事業そのものが停止することを意味する。

 IT部門未経験の筆者にとって、これは朗報だった。インフラという共通認識をもとにLNG基地の運営から得た考え方や諸課題への取り組み方を、IT部門に応用してみようと考えることができたからである。簡単な話、事業が続く限り必要な長期に安定したものとしてインフラを運営するためには、普段のリスク管理と数10年先を見た人づくりが必須である。そこでIT部門でもリスク管理と人材育成が最も重要かつ普遍的な課題として自分自身の中で整理した。

 危険物を大量に取り扱うLNG基地では、安全が最上位の概念である。辞書では「危険でないこと」と定義されていることから明らかなように安全の定義 は難しい。そこで筆者は「リスクがないこと」という言葉に言い換えた。その上でリスクはゼロにはできないが、許容できるレベルまでの低減は可能と考え、リスクを見抜く人づくりに注力してきた。

 と書いたものの、具体的にどのように育成すればいいか正解はなく、まことに難しい。有力な方法は、成功体験とともに失敗も数多く体感させ、PDCAを実践する中で反省をもとにした直感的な発想を持たせることだろう。しかし近年では、経験豊富なベテランが失敗させないように入念にお膳立てをして仕事にあたらせる実態もあり、どのようにして責任を持った経験をさせるかが重要なポイントになる。IT部門も同様の状況と感じており、若手に思い切って任せ、様々な経験を積ませ、それによって成長させることは重要であるが、難しい課題と考えている。

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