[イベントレポート]

【EMC World 2015】Software Definedの進展でOSSコミュニティへの参画が不可避に

2015年5月12日(火)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

米EMCは2015年5月4日〜7日(現地時間)に、年次イベント「EMC World 2015」を米ラスベガスで開催した。そこで同社が強調したのは“アジャイル”や“DevOps”といったアプリケーション開発関連のキーワード。今後の主流と目されるハイブリッドクラウド環境の構築を訴求するためだ。米Pivotalや米VMwareらとの“フェデレーション(連合)”を強化し、プライベートなPaaS(Platform as a Service)/IaaS(Infrastructure as a Service)基盤の構築に向けた製品投入を強化する。しかし、こうした方向性や大手ITベンダーに共通のもの。EMCはどこで差異化を図るのかが、6日の基調講演のテーマである。

 EMC World 2015では「REDEFINE.NEXT(新たな定義に沿った次の一歩)」に向けて、モバイルやビッグデータ、ソーシャル、クラウドに対応できる“第3のプラットフォーム”の必要性が繰り返し強調された。Systems of RecordからSystems of Engagementへの変革が必要だとし、そこにEMCも照準を合わせる。

 そのためのシナリオとして、5月4日の基調講演では、既存システムの運用コスト削減に向けたストレージ環境の見直しを訴求(関連記事『アジャイル/DevOpsへの道はストレージ環境の見直しから』)。そのうえで、「第3のプラットフォーム」の提供に向けては、EMCのフェデレーション(連合)を強化しハイブリッドクラウド基盤となるコンバージドシステムを投入するのが、翌5日の基調講演の主旨だった(関連記事『ハイブリッドクラウド環境はコンバージドシステムで作る』)。

 だが,パブリッククラウドと同等のソフトウェアスタックをハードウェアと統合(コンバージド)してプライベートクラウド環境として提供する考え方は、米IBMや米HP、米Microsoft、米Oracleなど大手のサーバー/ミドルウェアベンダーと共通で、それぞれが先行する。EMCはどう差異化を図るのか。

 その答えは、5月6日の基調講演のテーマである「エマージングテクノロジー部門」が強化するOSS(Open Source Software)対応と、フルフラッシュによるストレージ分野での巻き返しである。

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