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[市場動向]

経産省と東証が「攻めのIT経営銘柄」に18社を選定

2015年5月28日(木)杉田 悟(IT Leaders編集部)

2015年末、経済産業省と東京証券取引所が、上場企業を対象にした「攻めのIT銘柄」を募集した。製品/サービスの開発やビジネスモデルの革新などの“攻め”にITを活用し一定の成果を上げている企業を選定するためだ。初の「攻めのIT銘柄」として18社が、このほど発表された。設計通りにIT活用に好影響がでるのか、今後の動きに注目したい。

 初の「攻めのIT銘柄」には、積水ハウスや小松製作所、日産自動車、JR東日本、三井物産、三井住友フィナンシャルグループ、大阪ガス、東京海上ホールディングスなど、そうそうたる企業が名を連ねる。一方で、食品トレー容器メーカーのエフピコや、Webサイト上に個人の小説や漫画などを登録して出版にまで発展させるCGM(Consumer Generated Media)サイトを運営するアルファポリスといった企業も選ばれている。

 選定された企業の多くが、中期経営計画あるいは経営戦略にIT活用を盛り込むなど、社内外に対してITを積極活用していくことを明確に打ち出している。経営トップがIT活用に大きく関与していることが分かる。

写真1:日本企業と米国企業の回答がきれいに分かれた結果となった写真1:日本企業と米国企業の回答がきれいに分かれた結果となった
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 そもそも「攻めのIT経営」とは何か。発端は、電子情報技術産業協会(JEITA)が、IDCジャパンの協力で調査し2013年10月に公表した『ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析』による調査結果。「IT予算を増額する企業における、増額予算の用途」という設問に対し、米国企業の回答の上位が「ITによる製品/サービス開発強化」と「ITを活用したビジネスモデル変革」だったのに対し、日本企業は「ITによる業務効率化/コスト削減」との回答がダントツで多く約半数を占めた(写真1)。

 米国企業に多くみられた、新製品開発やビジネス改革につなげるIT投資は“攻め”、日本企業に多く見られた、業務効率化やコスト削減を目指したIT投資を“守り”だとみなせる。だとすれば、ITを日本企業の成長エンジンにするためには、「攻めのIT経営」を実践し高い収益を上げているとされる米国企業に習い、日本企業のIT投資も「攻めのIT経営」に切り替えるべきだという声が経産省などから上がってきた(関連記事)。

 経産省は、IT経営を“守り”から“攻め”に転じるには何より経営者の理解が必要と考えた。投資家に「攻めのIT経営」に取り組む企業を紹介し、投資家からの評価を受ける枠組みとして、設置したのが攻めのIT経営銘柄である。経営者にIT投資を促進させる考え方を持ってもらうのが目的だ。

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