[2020年を見据えた「グローバル企業のIT戦略」]

【第21回】IoTが導く第3のドリブンは“エモーション(感情)”

2015年7月6日(月)入江 宏志

2020年を見据えた「グローバル企業のIT戦略」を取り上げる本連載。IT戦略における日本と世界の差異を見極めるための観点としてこれまで、クラウド、GRC(Governance、Risk Management、Compliance)、ビッグデータの各テーマについて論じてきた。前回から、「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」をテーマに切り替え、IoTを活用するための新しいアイデアの発想法を説明した。今回は、第19回に説明した「デマンドドリブン」「イベントドリブン」に続く、第3のドリブンについて考えてみる。

 「データドリブン」「データ駆動型」など「ドリブン」を付したメッセージが増えている。ドリブンとは、何かに動かされという意味だ。ものごとは何かのきっかけによって動き出す。

 第19回で、世の中の動きは、デマンドドリブン型からイベントドリブン型にシフトしていると指摘した。デマンドドリブン型は利用者の要求(デマンド)が顕在化してから取り組む形であるのに対し、要求がまだまだ潜在状態で明確になっておらず利用者像も特定できない段階に、多くの人の動きからとらえるのがイベントドリブン型である。

図1:デマンド、イベントに続く第3のドリブンは「エモーション(感情)」図1:デマンド、イベントに続く第3のドリブンは「エモーション(感情)」
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 デマンドドリブン型を「第1のドリブン」、イベントドリブン型を「第2のドリブン」と呼ぶとき、「第3のドリブン」が既に動き出している。それは、“人の感情(Emotion)”が起動点になる「エモーションドリブン型」である(図1)。

 人の要求や行動の背景には、その人の感情がある。例えば、人間の記憶には「意味記憶」と「エピソード記憶」がある。前者は事実と概念に関する記憶であるのに対し、後者は、特定の時間や場所での行動や、そこでの感情が含まれる。意味記憶はデマンドドリブン型であり、エピソード記憶はイベントドリブン型やエモーションドリブン型だといえる。

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