[市場動向]

「高度300m以下は最後のフロンティア、ドローンでイノベーションを」千葉大の野波 特別教授

2015年7月13日(月)志度 昌宏(IT Leaders編集部)

国内初の規制法案が成立間近のドローン(無人飛行機)。だが、米Amazon.comのドローンによる宅配実験に見られるように、グローバルにみれば多種多様な用途を想定した開発競争が繰り広げられている。そうした中で、国産技術で挑戦するのが千葉大学 大学院工学研究科の野波健蔵 特別教授が率いる自律制御システム研究所が開発する「Mini Surveyor(ミニサーベイヤー)」。ドローンの第一人者はドローンが活躍する、どんな世界を描いているのか。東京・品川で2015年7月10日、ネットワールドが開催した「Networld Fes 2015」に登壇した同氏の講演内容から紹介する。

写真1:自律制御システム研究所の代表取締役でもある、千葉大学 大学院工学研究科の野波健蔵 特別教授写真1:自律制御システム研究所の代表取締役でもある、千葉大学 大学院工学研究科の野波健蔵 特別教授
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 「ドローンを産業として大きなうねりに変えるためには国産であるべきだ」−−。大学発ベンチャー、自律制御システム研究所の代表取締役を務める、千葉大学 大学院工学研究科の野波健蔵 特別教授は、こう主張する(写真1)。同研究所では、6枚羽根のドローン「Mini Surveyor(ミニサーベイヤー)」を開発。2015年4月からは量産機の生産にも乗り出している。

 日本では、2015年4月に首相官邸屋上で発見された事件で広く知られることになったドローン。ホビー向けなど個人でも手が出る価格の製品では、中国DJI製と仏パロット製が人気を二分する。最新テクノロジーの社会利用がテーマになってきたCES(Consumer Electronics Show)でも、ドローンの展示が活況だ。海外では軍事用との開発も進む。

 無人飛行機や無人ヘリコプターとも呼ばれる機体が、なぜドローンと呼ばれるのか。野波特別教授によれば、きっかけはやはり軍事用途。第2次世界大戦前に、戦闘機の射撃訓練のためにラジコンで操縦した標的のことを米軍が「ターゲットドローン」と呼んだのが始まりだ。元々は英国軍が同じ仕組みの標的を「クイーン(女王蜂)」と呼んだのを受けて、米軍が「ドローン(雄蜂)」にしたのだという。

 ドローンの生い立ちはラジコンだが、現在のドローンは有人による操縦だけでなく、自らが姿勢を制御する自立飛行も進んでいる。ラジコンとドローンでは、「ラジコンは飛ばすこと自体が目的だが、ドローンは飛行そのものではなく、飛びながら一般には困難な映像を撮ることが目的」(野波特別教授)という違いがある。

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「高度300m以下は最後のフロンティア、ドローンでイノベーションを」千葉大の野波 特別教授国内初の規制法案が成立間近のドローン(無人飛行機)。だが、米Amazon.comのドローンによる宅配実験に見られるように、グローバルにみれば多種多様な用途を想定した開発競争が繰り広げられている。そうした中で、国産技術で挑戦するのが千葉大学 大学院工学研究科の野波健蔵 特別教授が率いる自律制御システム研究所が開発する「Mini Surveyor(ミニサーベイヤー)」。ドローンの第一人者はドローンが活躍する、どんな世界を描いているのか。東京・品川で2015年7月10日、ネットワールドが開催した「Networld Fes 2015」に登壇した同氏の講演内容から紹介する。

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