[市場動向]

マーケティングオートメーション使うWEICの営業支援サービス、50万件のデータベースを活用

2015年7月16日(木)杉田 悟(IT Leaders編集部)

有効なリード(見込み客)の獲得や、商談のためのアポ取りの効率を高めたい──。こうした課題を解決できるとして最近、ITベンダーが提案に力を入れている仕組みにマーケティングオートメーション(Marketing Automation:MA)がある。B2C(Business to Consumer、企業対個人)が先行するが、B2B(Business to Business:企業間)での利用例なども出てきている。こうした中、そのMAの仕組みを利用した営業支援サービスを展開するのがWEIC。同社の業務内容からは、MAを自社で導入・運用するためには何が必要かが見えてくる。

 WEICが提供する「SALES BASE」は、リード獲得や商談のためのアポイントの取得など代行する法人営業向けのサービス。リード情報としては、企業名や住所、担当者名、部署名、メールアドレスのほか、製品情報の提供や資料送付の許可までを得ている。

 さらに「Pipeline Generator」と呼ぶ商談アポイントの取得サービスでは、上記リード情報を基に、営業代行している企業の営業担当者の予定に合わせて見込み客と時間を調整。確定したアポイントメントは、営業担当者のグループウェアに登録もする。

 これらのためにWEICでは、100人の「インサイドセールス部隊」が電話をかけている。これだけだと、一般的な「TELアポ(テレフォンアポイント)」代行サービスと同じに見える。こうした疑問に対しWEICの内山雄輝社長は、「独自のITシステムを利用することで、成約率が高いアポイントを安価に提供できている」と話す。

 WEICの業務の進め方を説明する前に、一般的な新規顧客獲得までの流れを見ておこう。リード獲得に向けて企業はまず、イベントに出展したりセミナー開催したり、あるいはWebサイトを使ったリスティング広告などを展開する。そこで集まった名刺を頼りに電話などでアポイントを取り、新規顧客を獲得につなげていく。

 しかし、イベントやセミナーなどで得たリード情報をリスト化し電話をかけても、アポイントにまでつながらなかったり、商談に出向けても成約率があまり高くなかったりと、期待したほどの投資効果が得られない場合が少なくない。最近ではここに、マーケティングオートメーション(MA)ツールを使い、リードを絞り込み、成約率を高めたいとする動きが増えている。

 確度が高い”リード情報であれば、営業担当者がアポイントを取ったり成約に結びつけたりする業務の生産性も高まる。人員が不足している、あるいはリストが多すぎる場合には、TELEアポ代行会社にアポ取りを委託してもよい。

 展示会やWeb広告などを活用してリードを獲得し、MAを導入してアポイントを取るまでにかかる費用は、WEICの試算によれば、見込み客1人のアポイントを取るために約12万円かかることもある(図)。リードの精度を高め、成約率を高めるためには、それなりのコストがかかるわけだ。

図:1件のアポイントを取るために企業は相当のコストをかけている(出所:WEIC)
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 これに対し、WEICによるアポイント取得費用は、1人当たり3万5000円から。リード情報が1人当たり1万5000円、アポイント獲得が同2万円からである。このほかに、初期費用45万円と、月額固定費10万円がかかる。

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