[新製品・サービス]

ゼネテック、災害時の通信困難を想定した安否確認サービスを提供

2015年8月26日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

大規模災害が発生した直後は、通話や通信が混み合ってなかなかつながらず、居場所や安否の報告もままならない──。問題解決の一助として、ゼネテックが2015年8月26日に新サービスを発表した。

 地震などの大規模災害発生時、企業のBCP(事業継続計画)対応において起点となるのは従業員の安否確認だ。本社や拠点などの社屋内にいる限りは点呼などで速やかに把握できるが、問題となるのが外回りなどで所在が分からないメンバーの安否である。

 頼みの綱は、今やほとんどの人が常に持ち歩いている携帯電話での連絡。もっとも、有事の際は、通信回線へのアクセスが集中したり、キャリアによる通信制限が行われたりすることによって、つながらない状況に陥る可能性が高いことを先の東日本大震災において経験している。この問題を回避するものとして、通信技術を核に組込系システム開発を手がけるゼネテックが新サービス「ココダヨ」を開発した。

 スマートフォン(Android/iOS)に専用アプリをインストールする。アプリは、端末のGPSで取得する位置情報を一定間隔(個別に設定可能)でココダヨのサーバーに上書き保存し続ける。緊急地震速報などの警報が発令されたのをトリガーとして、その位置情報をユーザーが通知許可している人や組織に対して、サーバーから一斉にプッシュ配信するのが基本的な仕組みだ。つまり、災害によって通信状況が悪くなる直前に、その人の居場所(サーバーに自動アップロードされた最新の位置情報)を自動通知するというアプローチだ。

 さらにココダヨには、「無事」「困った」「助けて」というステイタスを知らせる機能がある。警報発令時には全ユーザーを対象に「不明」状態にリセット。一人ひとりが安否をあらてめて報告する。ただし現状では、安否報告の際にはすでに通信状況が悪くなっており、通知が滞る可能性がある。そこでゼネテックは目下、アクセス集中や通信制限の影響を受けにくい独自プロトコルを開発中で、検証が済み次第、本サービスに実装する予定だ。

 このように、大規模災害の際は、まずは第一報として従業員の現在地を自動通知し、続いて安否情報を伝えるという使い方となる。企業ユーザーに対しては、組織体系に沿って従業員の位置/安否情報を一覧する機能を提供する。必要に応じて、個別の現在位置の地図画面で確認することも可能だ(図)。なお、ココダヨのサーバーはAWS(Amazon Web Services)のクラウド上で構築・運用している。

「ココダヨ」の企業利用のイメージ(出典:ココダヨのウェブサイトhttp://www.cocodayo.jp/より)
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 ここまで、企業での利用を前提に解説したが、ココダヨは家族や友人などでの利用も想定している。アプリを導入し、安否確認に関わる情報通知を許可したユーザー同士であれば、前述の災害時のオペレーションは同様である。また、平常時においては、自分の現在位置を相手に知らせたり、相手の現在位置を問い合わせたりすることも可能。平常時に限っては、やり取りする位置情報の粒度(市区町村レベルや、街区番地レベルなど)を細かく設定できる。一人で外出する子どもの見守りや、徘徊老人の居場所特定といった用途にも使えそうだ。

 スマホ向けアプリは、2015年9月1日にAndroid版を公開し、約1カ月遅れでiOS版を公開する。2016年3月末まではトライアル期間として無償で提供し、その後は、ユーザーごとの月額課金に移行する予定だ。価格は未定だが、個人向けで月額100~200円程度、企業向けで月額500円程度を見込んでいる。
 

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