[事例ニュース]

トヨタ自動車九州、工場内で撮影する写真データをセキュアに管理するモバイルアプリ導入

2015年9月2日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

トヨタ自動車九州は、工場内で厳格に管理しなければならない写真撮影業務を効率化するため、iPod touch向けの専用アプリケーションを導入した。セキュリティを確保するための要素技術として製品が採用されたモバイルアイアン・ジャパンが2015年9月1日、最新事例として公表した。

 トヨタ自動車九州は、最高級ライン「レクサス」シリーズや、ハイブリッドカー「SAI」などの製造を手がける。敷地内で、試作段階あるいは市販前の車両を取り扱うこともあり、機密情報を厳格に管理している。量産化を前にした新型車の写真が外部に流出するといったことは絶対に防がなければならないからだ。

 一方、製造ラインにおける設備保全や品質管理において、写真を撮影するシーンは少なくない。製造工程で予期せぬトラブルがあった際に、当該車両と共に写真で記録し、報告するといった業務だ。これまでは、事前申請による上長の承認、目立つ腕章を身に付けることで撮影者を周囲に明示することの徹底といった取り組みで対処していた。もっとも、手間がかかることに加え、上長が離席していた際に撮影業務が滞るといったことが課題となっていた。

 写真撮影業務における生産性向上とセキュリティ確保をいかに両立するか。ここで同社が検討したのがアップルの「iPod touch」の活用だ。業務上で必要十分な品質のカメラ機能を備えていること、Wi-Fi通信が可能なこと、iOS上で自社要件を満たすアプリケーション開発ができること、などを評価した。つまり、写真データを安全に取り扱うアプリケーションがあれば、目的を達せられると考えたわけだ。

 構想にマッチする汎用アプリケーションがあるかを調べたものの見つからなかった同社は、地場のベンチャー企業、TRIARTと共同で専用アプリを開発することを決断。その結果として完成させたのが「セキュアカメラ」というアプリだ。モバイルアイアンのEMM(エンタープライズモバイル管理)ソリューションをベースに、直感的に撮影業務をこなすためのユーザーインタフェースを実装している。

 このアプリを起動すると、EMMの機能によって他のアプリを動作させないシングルアプリモードとなる。写真を撮影すると、所定のサーバーに直ちに送信し、端末内には残さない仕組みを採用する。一連の機能は、業務用途に特化したセキュアな環境(=コンテナ)内でのみ実行され、故意/過失による情報流出を防いでいる。現在、約60台のiPod touchを導入しており、実務に照らしながら適用範囲を拡大していく考え。セキュアアプリの外販も検討しているという。

【プロジェクトの概要】
ユーザー名 トヨタ自動車九州
事業内容 自動車製造
導入システム 写真撮影業務をセキュアな環境下で実行するモバイルアプリ
導入目的 機密情報の外部流出防止
主な利用製品 iPod touch(iOS)向けの独自開発アプリ。セキュリティ対策に、モバイルアイアンのEMMソリューションを活用
関連キーワード

製造 / 自動車 / iOS / モバイル管理 / Mobile Iron / iPod touch

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