[調査・レポート]

サーバー以外でも仮想化が進む、国内企業のITインフラ仮想化実施状況―IDC Japan調査

2015年10月20日(火)IT Leaders編集部

IDC Japanは2015年10月19日、国内企業のITインフラにおける仮想化の実施状況に関する調査結果を発表した。2年前の調査と比較すると、サーバー以外の領域での仮想化実施率が大きく上昇しており、国内企業においてITインフラ全体での仮想化が着実に進んでいることがうかがえる結果となった。

 IDC Japanの調査はサーバー仮想化を実施している企業・組織を対象に2015年7月に実施し、516社から有効回答を得ている。サーバー仮想化をすでに実施している企業において、社内の全アプリケーション(PCやモバイルのアプリケーションは除く)のうち、仮想サーバー上で稼働中のアプリケーションの割合は、2014年調査の49.2%から4ポイント上昇し53.2%に達した。同社によると、特に財務/会計管理や販売/顧客管理系のシステムなど、基幹業務システムでのサーバー仮想化の導入率が前年度よりも上昇しているという。

 ネットワーク仮想化とストレージ仮想化の実施状況については、サーバー、ネットワーク、ストレージの全ITインフラリソースにおいて仮想化を実施している企業は28.3%となった。このうち、サーバーとストレージでの実施は16.1%、サーバーとネットワークでの実施は10.1%、サーバーだけ実施している企業は45.5%となった。

 この結果から、半数以上の企業はサーバーのみの仮想化だけではなく、ネットワーク/ストレージにおいても仮想化を実施していることがわかる。IDCによると、2年前の2013年調査と比較すると、サーバー以外の領域での仮想化実施率が大きく上昇しており、「ITインフラ全体での仮想化が着実に進んでいる」(同社)状況がうかがえる(図1)。

図1:ITインフラセグメント別仮想化実施状況の2015年調査と2013年調査の比較(出典:IDC Japan、2015年10月)

 調査では、企業に、ネットワーク仮想化による効果が大きかった項目を尋ねている。その結果、「ネットワークの設定作業負担の軽減」「ネットワークの冗長性/可用性の向上」「ネットワーク構成の柔軟な変更」が上位3項目として挙げられた。また、多くの仮想サーバーを運用している企業では「VLANの拡張」が上位に挙がっている。

 また、ストレージ仮想化による効果が大きかったのは「ストレージ容量の有効活用」「ストレージコストの削減」「ストレージ管理の一元化」であった。

 今回の調査結果に関し、IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの入谷光浩氏は、「仮想化技術がITインフラ全体に適用されることで、コスト削減効果だけではなく、管理の効率化や一元化、柔軟性や拡張性の向上など、その効果がより大きく発揮されるようになる。ユーザー企業は仮想化ソリューションの導入を行っていく際、ITインフラ全体の観点からネットワークとストレージの仮想化についても検討していくことが必要である」と提言している。

 今回の発表はIDCが発行したレポート「2015年 国内インフラストラクチャソリューション市場 ユーザーニーズ動向調査:ハイブリッドクラウドへの発展可能性」(J15430101)で詳細が報告されている。

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