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【Special】

「FlexPod」が見据えるクラウドの将来像
~仮想化統合基盤から自動化基盤へと進化~

─FlexPod Day 2015 Osaka 開催レポート

2015年11月12日(木)

プライベートクラウドの基盤として最適な製品はどうあるべきか、具体的に何を選べばいいのか──この問に真正面から答えるべく2015年10月23日、開催されたのが「FlexPod Day 2015 Osaka~Your Business Powered by Cisco & NetApp~」である。名前の通りシスコシステムズとネットアップが共催し、統合インフラ基盤「FlexPod」の特徴を訴えるイベントだ。しかし単なる宣伝ではない。"デジタルビジネス"を見据えたプライベートクラウドの基盤に求められる条件、その条件をクリアする技術のポイント、FlexPodの内部アーキテクチャなどを、詳細に解説するイベントだったのだ。

多様なビジネスニーズに柔軟かつ迅速に対応

ネットアップでマーケティング本部長を務めるダニエル・ハンソン氏

 「調査会社のレポートなどを見ても明らかなように、2014年から引き続いて、多くの企業が統合インフラ基盤に注目しています。背景にあるのは、インフラ導入にまつわるコストや時間、そして運用負荷を削減したいとの切なるニーズ。そうした課題を解決するのがFlexPodであり、その実効性が評価されていることは、すでに日本を含め全世界で6300社以上に導入されていることが示しています」――。

 イベントの冒頭でこう強調したのは、挨拶に立ったネットアップ マーケティング本部長のダニエル・ハンソン氏だ。近年、「コンバージド・システム」と呼ばれるインフラ製品が多くのベンダーから市場に投入されている。コンバージド(converged:統合)という名の通り、サーバーやストレージ、ネットワーク、さらに仮想化ソフトや管理ツールなどを事前に組み合わせ、動作検証を済ませたIT基盤のことだ。様々な製品がある中で、FlexPodが6000を超える企業に選択される理由は何か。それを紐解くのが続いて行われた基調講演。「シスコとネットアップの協業により生み出されたFlexPodが見据えるクラウド基盤のあるべき姿とは?」と題し、両社のキーパーソンがFlexPodで得られるメリットを示した。

シスコシステムズ 執行役員 システムズエンジニアリングの財津健次氏

 経営とITが緊密度を増す中、企業は既存の業務の効率化に加えて、ITで革新的なビジネスを創造する必要もある。先進企業は「モビリティ」「ビッグデータ」「ソーシャル」「IoT」などの技術トレンドを視野に入れつつ、デジタルビジネス”時代への備えを急いでいる。そのためのIT基盤には「ビジネスへの即応性」「ビジネスの継続性のサポート」「運用コストの削減」「運用を容易にする単一のアーキテクチャ」といった項目が求められる。「こうした要望を見据えて開発されたのが、ネットアップとシスコシステムズの10年間にわたる協業によって誕生したFlexPodです」と、シスコシステムズ 執行役員 システムズエンジニアリングの財津健次氏は強調した。

ネットアップ ソリューション技術本部 SE4部部長の中川拓也氏

 FlexPodは、シスコの「Cisco Unified Computing Systemサーバ」と「Cisco Nexusファミリースイッチ」、そしてネットアップの「NetApp FAS & Eシリーズ ストレージ」を、単一の思想のもとに統合した製品だ。「IT業界をリードする製品群を“ベスト・オブ・ブリード”でまとめただけでなく、各コンポーネントの組み合わせを両社がすべて事前検証し、設定手順なども詳細なドキュメントとしてすべて公開しています。導入に要する時間やリスクを大幅に削減でき、安心して使い始められます」(ネットアップ ソリューション技術本部 SE4部部長の中川拓也氏)。仮想化ハイパーバイザー、アプリケーションサーバやデータベースサーバ、その他の各種ミドルウェア、さらにはERPなどのアプリケーションを含め、検証済みの構成パターンは100以上にのぼるという。

 もちろん単に組み合わせて事前検証しただけではない。サーバやネットワーク、ストレージの各リソースを状況に応じて速やかに拡張できる柔軟性も、FlexPodの大きな利点。スモールスタートから大規模システムへの拡張にも対応するのである。このほか、バックエンドの共同サポートにベンダー6社が参加。万一の問題発生時に迅速に対応できる体制を整えていることも優位性の1つだ。

 そうしたFlexPodが将来的なIT基盤として見据えているのが、「ハイパースケールクラウド戦略」だという。耳慣れない言葉だが、これはFlexPodを中核にプライベートクラウドやパブリッククラウドを統合し、シームレスなシステム展開を可能にするもの。「本当にできるのか?」と思える話だが、そうした次世代のインフラを実現していくためにシスコとネットアップから提供されるテクノロジーが「Cisco Intercloud Fabric」と「NetApp Data Fabric」である。

  Cisco Intercloud Fabricは、マルチベンダーによるハイブリッド クラウド環境の実現に際し、複数のクラウド間を柔軟かつセキュアに接続するとともに、クラウド間をまたがる高い相互運用性や統合管理性を提供するソリューションだ。「FlexPodを通じて社内システムやプライベートクラウドと、Microsoft Azureなどのパブリッククラウドとの間で仮想マシンを柔軟に移動させることも可能とします」(財津氏)。一方のNetApp Data Fabricについても同様に「ポリシーに従って社内システム、プライベート/パブリッククラウド間でデータを移動させたり、複数のクラウドをまたいでデータを統合的に管理できるソリューションです」(中川氏)。

 Fabric(ファブリック)という概念は必ずしも分かりやすくないが、織物を構成する縦横の糸のようにITリソースを柔軟に接続したり分離したりできる。FlexPodはそれ単体での稼働はもとより、他のクラウドとの連携機能を備えていると言えるのだ。 

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