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【Special】

システム化の主導権をIT部門の手に取り戻す──「日本型内製」の鍵を握る超高速開発

「Wagby Developer Day 2015」リポート

2015年12月17日(木)

ジャスミンソフトの主催により2015年12月2日、「Wagby Developer Day 2015」が東京・秋葉原で開催された。内製開発に興味を持つ企業が一堂に会する恒例イベントの今年のテーマは「日本型内製の最先端がここにある」。過去最多の参加登録者数を記録するなど熱気に包まれた会場では、国内トップクラスの導入実績を誇る超高速開発ツール「Wagby」の先進的な活用事例を中心に、18のセッションと懇親会が繰り広げられた。

経営層にこそ超高速開発の必要性を訴えるべき
──事例:ソフトバンク

 ソフトバンクによるセッションでは、「超高速開発の実務適用 検証結果~Wagby活用の社内事例と今後の展開~」と題してITサービス開発本部 BRM推進室 小澤裕氏による事例報告がなされた。超高速開発の検討を始めて4年目となる同社が、具体的な検証へと歩を進めたのには3つの背景がある。まず1つが、社内外の声だ。IT化の優先度が低い部門や業務のために低予算/短納期でシステムを提供できる新たな開発スキームが必要とされていたのである。

 2つ目は、担当部門であるITサービス開発本部BRM推進室の事情である。自社開発PBX(2015年7月に発売開始の「ホワイトクラウドコンタクトセンター」)と連携するCRMやSFAなどが必要となり、未知数のニーズに対応できる拡張性を、低コストかつ短期間で手に入れねばならなかったという。そして3つ目の背景となったのが、「Wagby R7」のリリースだった。WebUIとRestAPIのサポートによるエクスペリエンスの向上を知ったことで、検証へと踏み切ったのである。

ソフトバンク ITサービス開発本部 BRM推進室の小澤裕氏

 「デザイナーの機能と、それで作成したアプリケーションを複数の拠点から使うことできるというのは、我々の事業との親和性が非常に高いものだった」と小澤氏は振り返る。

 超高速開発の検証を進めるに当たっては、新しい取り組みに関係者の同意を取れるか、どのような体制が超高速開発に適しているかといった「スキーム検証」と、Wagbyデザイナーの機能、作成したアプリケーションの機能という「技術検証」の2つの視点で進められた。

 「作成したアプリケーションを自社内で使うにしても、外部の顧客に展開するにしても、まずは十分な検証を経てからでないとと判断した」(小澤氏)。

 こうして2015年春、いよいよ検証がスタート。ホワイトクラウドコンタクトセンターと、「Wagby」で開発する「Wagby CRMテンプレート(仮)」の2つの検証を同時に行うために、社内の改善プロジェクトが開始された。結果、ホワイトクラウドのテレフォニーサービスに非常に短期間に「Wagby CRMテンプレート(仮)」を構築し、提供することに成功したのである。

 「もしこのままうまくいくようであれば、「Wagby」で作成したCRMシステムの社内展開、さらには社外への販売も検討しているところだ」という。

ソフトバンク ITサービス開発本部 BRM推進室の重藤旭氏

 ここでスピーカーは技術担当であるITサービス開発本部 BRM推進室の重藤旭氏へと交代。「Wagby」を用いたCRM導入プロジェクトについて解説が行われた。

 プロジェクトの対象となるユーザー部門は、ソフトバンクコマース&サービスのBPO推進部(福岡BPOセンター)。同部門では、案件単位の情報共有を担当者間で円滑に行いたい、各案件の進捗管理を行いたい、業務委託先会社の生産性を把握したい──などの課題を抱えていた。そこで、情報共有をExcelで実施しているチームに対して案件管理システムを導入することと、各作業担当単位での作業工数を把握できるシステムを導入することを目標に掲げ、CRM導入プロジェクトがスタートした。

 ただしプロジェクトには、「システム導入を最短期間で実施」「チーム限定のパイロットスタート」「最小限のコスト」「エンジニアの残業禁止」などの制約事項も設けられた。

 超高速開発であるために、非常に少ない人数でコミュニケーションを密に取ることに重きを置いてプロジェクトは進められた。ここでは「Wagby」をRAD(Rapid Application Development)として使用。開発者2名と要件定義2名の計4名の体制での活発なコミュニケーションの下、要望→開発→確認→修正のスパイラルを回していくことが、今回の成功にも繋がったようだ。

図2 プロジェクトを成功に導いたスパイラルモデル
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 一連の検証結果を踏まえて重藤氏は次のように総評し、セッションを締めくくった。「超高速開発のスキームは、経営層にこそアピールすべきだと強く感じている。なぜならば、複数のシステムを同時に構築し、トライアンドエラーが可能となるため、効果的なBPRの手段となるからだ。超高速開発は今後の主流となっていくだろう」。

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