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EMCジャパン、バックアップのサービス化をうながすデータ保護ソフトウェアを発表

2015年12月17日(木)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

EMCジャパンは2015年12月17日、データ保護ソフトウェア「EMC ProtectPoint」の最新版となる「同3.0」を発表した。同社のオールフラッシュストレージ「EMC XtremIO」を利用しているアプリケーション(データベース)の管理者が直接、バックアップ処理を操作できるようになる。ストレージ資源に加え、バックアップという機能もサービスとして提供することで、バックアップに関する運用やコスト面での課題解消を図る。

 EMCの「ProtectPoint」は、プライマリーストレージと保護ストレージを統合し、データを保護するためのソフトウェア。プライマリーストレージから保護ストレージに直接、データをバックアップすることで、バックアップサーバーを不要にするほか、アプリケーション性能への影響を最小化する。

 最新版のProtectPoint3.0では、同社のオールフラッシュストレージである「XtreamIO」に対応。XtreamIOに保存しているデータのバックアップを、保護ストレージの「EMC Data Domain」に直接、取れるようにした。最初はフルバックアップを取るが、以後は差分のみを転送し、重複排除と圧縮の処理をしたうえで、最新のフルイメージを作成氏、保存する。

 主要アプリケーション(データベース)に対応した「アプリケーションエージェント」によって、アプリケーションの管理者がバックアップ作業を指示できる。対応するアプリケーションは、Oracle Database(Recovery Manager)、Oracle 上で動作しているSAP(BR*Tools)、およびDB2(拡張コピーサービス)の3つ。対象は順次拡大する計画だが、その他のアプリケーションにはファイル単位での操作を可能にする「ファイルシステムエージェント」を用意する。

 一般的なバックアップ環境では、バックアップサーバーを経由して保護ストレージにバックアップを作成している。この形態では、バックアップのための負荷が、アプリケーションサーバーやネットワークにも影響し、アプリケーション性能の低下を招く要因になる。プライマリーストレージをオールフラッシュ化すると、対アプリケーションの性能は向上するものの、より大量のデータをやり取りできる分、バックアップの負荷が従来にも増して顕在化する傾向があるという。

 ProtectPoint3.0では、プライマリーストレージから保護ストレージに直接、データをバックアップするため、アプリケーション側への影響は論理的にはない。加えて、アプリケーション管理者が操作できるため、ITインフラ管理部門が
運用することによるコストや依頼から実施までのタイムラブに伴うアプリケーション管理者の不満などが解消できることになる。

 2015年6月に発売したProtectPoint2.0では、同社のハイエンドストレージ「VMAX3」に対応済み。VMAX3とXtremIOの混在環境の場合、両者のバックアップを1つのData Domainに取れる。今後は、対象のストレージを増やすほか、クラウド環境を含めた運用にも対応する計画だ。

 ProtectPoint3.0の料金は、1TB当たり91万円(税別)から。2016 年 1 月 12 日から出荷する。

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