【Special】

多種多様で膨大なデータを単一アーキテクチャで管理~コア、エッジ、クラウドが密接に連携するインフラ像

EMC Isilonが実現する「データレイク2.0」

2015年12月22日(火)

EMCジャパンは2015年11月16日、スケールアウトNAS「Isilon」シリーズの強化を発表した。「データレイク2.0」という、これからのデータ活用を支えるインフラのあるべき姿を追求したソリューションである。コア(中核システム)、エッジ(各地に分散した拠点)、そしてパブリックを筆頭とするクラウドを、シームレスにつなぐとはどういうことか。来日したキーパーソンの解説を交えて紐解く。

 EMCジャパンは2015年11月16日、スケールアウトNAS「Isilon」シリーズの使い勝手を飛躍的に高める新製品群を発表した。汎用サーバーでの使用を前提にSoftware-Difinedアプローチを採る「IsilonSD Edge」、パブリッククラウドやプライベートクラウドのストレージサービスとの連携を実現する「Isilon CloudPools」、Isilon OSである「Isilon OneFS」の最新版である。2016年第1四半期に提供を開始する予定だ。

●IsilonSD Edge

 コモディティ化が著しい汎用サーバーをターゲットとし、VMware ESXi上で動作するよう設計されている。IsilonのストレージOSであるOneFSと同等の機能を備え、SMB、NFS、HDFS、Swiftといったマルチプロトコルに対応する。容量は36TBまで拡張可能。各地に分散する自社拠点に導入し、中央に配置したIsilonと連携(双方向でのレプリケーション)することが可能なためリモート拠点のデータ管理をより確実かつ効率的に行うことが可能になる。

●CloudPools

 Isilonのデータストア領域を、パブリッククラウドやプライベートクラウド、ハイブリッドクラウドへ拡張するソフトウェア。クラウドのレイヤーは、Isilon本体の追加階層のように認識されるためユーザーからは単一のボリュームのままに見え、OneFSの機能もそれらの違いを意識することなくすべてシームレスに実行される。

●新世代のIsilon OneFS

 従来からの機能に加え、無停止アップグレード(NDU)に対応。メジャーバージョンアップの際でもダウンタイムなしに実行できる。ロールバック機能も用意し、必要に応じてアップグレード前の状態に戻すことも可能だ。

データドリブン経営は待ったなし

 企業にとって、社内外から入手できる多種多様で膨大なデータを巧く活用し、ビジネス価値につなげていくことが重要なテーマとなっている。かつて、企業が使うデータといえば、基幹業務システムのDBに蓄積したものが大半であったが、昨今はWebのクリックストリームや各種のログ、ソーシャルデータ、センサーデータなど、いわゆる非構造化データが増加の一途をたどっている。それらも含め、必要な時に必要なデータにアクセスできる環境が望まれているのだ。

 そこで必要となるのが、あらゆるデータを一元的に集約しハンドリングするための仕組みだ。それを指して「データレイク」という呼び方がなされ、Isilonはまさにそれを具現化するソリューションとの位置付けにある。今回のIsilonのポートフォリオ強化は、企業のさらなるニーズに応える「データレイク2.0」の世界観を具現化するものだという。

 EMCは今、企業によるデータ活用のトレンドと、そこに必要となる機能をどのように考えているのか。EMC Emerging Technology Divisionに所属し、APJ(アジアパシフィック・日本)地域のCTO(最高技術責任者)を務めるCharles Sevior氏が来日にしたのを機に話を伺った。以下に紹介しよう。

データレイクが「2.0」に進化すべき背景

EMC Emerging Technology Divisionに所属し、APJ(アジアパシフィック・日本)地域のCTO(最高技術責任者)を務めるCharles Sevior氏

 ビッグデータ、クラウド、ソーシャル、モバイル…こうしたITの潮流に上手く乗り、独自の斬新なビジネスモデルで急成長する企業が現れている。モバイルアプリを使ったタクシー配車サービスを手がけるUberや、宿泊先のマッチングサービスで頭角を現しているAirbnbなどは、その好例だろう。

 もっとも、データを取得・維持し、分析して、ビジネスに活かしたり、新しいビジネスを創り上げるというのはスタートアップだけの専売特許ではない。既存のエンタープライズにとっても、これからの競争優位を獲得するのに欠かせない取り組みであり、それは実務を担っている方々が日々痛感しているはずだ。

 実際、多くの企業がデータ活用の高度化に向けて動き始めている。私は2015年、意識的に数多くの顧客企業を訪問するよう努めた。アジアだけでなく米国も、もちろん日本も含めて言えることは、感度の高い企業の経営陣は、投資の内訳を見直し、データ活用に関わる領域に大きくコミットしているということである。CDO(チーフデジタルオフィサー)という役職を設けて、これからの“デジタル時代”における戦略の足並みを揃えようとの動きも見逃せない。

 「データを活用する」という文脈において、極めて重要な役割を果たすのが、そのための「インフラ」だ。さまざまなタイプのデータを一元的に蓄積し、必要に応じてただちにアクセスできる環境を提供する。状況に応じてスケールさせたり、セキュリティ面も含めて手間をかけずに管理したりできることも欠かせない。昨今はアナリティクス用のツールなど魅力的な製品が各社からリリースされているが、それらが自由に使えることも重要なポイントだ。

 Isilonは、そうしたインフラを強く意識した製品である。NFSやSMB、FTP、HDFS、HTTPなど多様なプロトコルが扱えるスケールアウトNASであり、「データレイク」という考え方と共に、多くの企業に受け入れられてきた。多様な非構造化データをIsilonのクラスターに集約できる効果は大きいとの声が続々と寄せられている。

 しかし、我々としても常に顧客の声に耳を傾け、ソリューションを進化させていかなければならない。ここ数年で要請の多かったものとしては、本社サイドのみならず地方拠点などのブランチオフィスも含めた範囲に拡張したい、パブリッククラウドやプライベートクラウドへスケールさせたい、といったものが挙がる。これらのニーズに応えるものが「データレイク2.0」であり、今回発表したIsilon関連の強化である。

◇ ◇ ◇

 EMCはIsilonの機能拡充によって、どのようなデータ活用基盤を提供しようとしているのか。その詳細については、IT Leaders White Paper<多種多様で膨大なデータを単一アーキテクチャで管理─EMC Isilonが実現する「データレイク2.0」>に分かりやすく解説している。是非、ダウンロードして参照いただきたい。

 

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