[インタビュー]

自治体単独ではなく連携し、広域的なエコシステムを作る

─地域経済を盛り上げるオープンデータ&IT活用最前線

2016年2月3日(水)柏崎 吉一(エクリュ 代表社員)

地域の活性化という難題をそれぞれの自治体が単独で解くことは容易ではない。乗り越えるカギの一つが、行政界を超える広域連携だ。2015年12月からカマコンバレー(鎌倉)、Code for YOKOHAMA(横浜)、ヨコスカバレー(横須賀)のテック系3団体が協力して地域を盛り上げるためのサービスやアプリなどを開発するハッカソンを開催している。このハッカソンの企画運営に参加する横浜市や鎌倉市の行政職員に集まっていただき、鼎談を行った。地域の様々なプレイヤーを巻き込むオープン・イノベーションには民間の力は不可欠だという。行政と市民、企業の関係をどのように再構築するのか。意見交換の中では、ユーザー企業やIT企業にとっても示唆に富む指摘がなされた。

行政区界を超える

―2015年12月から、アーバンデータチャレンジ神奈川ブロックとして横浜市金沢区、鎌倉市、横須賀市で「3市連携ハッカソン」が開催されています。近年、市民と行政が協働して地域課題の解決に取り組むアイデアソンやハッカソンは広まりを見せていますが、基礎自治体を区分けする市や区の行政界を越えた、今回のような広域的な取り組みは、新しい試みと言えそうです。このプロジェクトを始めた背景から教えてください。

関口 昌幸 氏:横浜市役所 政策局 政策部 政策課担当係長。横浜市役所に入庁したのは1988年。その後、9年勤めた金沢区役所では市民協働の街づくりを担当。また企画局では、調査季報や市民生活白書の編集、こども青少年局では子ども・若者の自立支援を立案・展開した。現在、横浜市政策支援センターで新たな公民連携プロジェクトを打ち出し、推進している。横浜市出身

関口:神奈川県下の自治体においても、超高齢化や人口減少を背景に、多くの課題が山積しています。また課題が複合的になっており、行政単独では解決できなくなっています。広域的に俯瞰し、市民、企業、NPOなどの多くの人の知恵、また行政や民間の保有するデータや技術を掛け合わせながら進める必要があります。これについては、後ほど詳述します。

石塚:広域的な視点は、災害時の対応やそれに備える日頃の防災活動においても同様に求められます。個々の自治体では対応に限界がありますし、歴史的・文化的につながっているエリアを、市や区で細切れにされてしまうといざという時に動きづらいという問題もあります。

平澤:関口さんや石塚さんのご指摘が鎌倉市にも当てはまります。私は鎌倉市役所の政策創造課の職員として、今回の3市連携ハッカソンを庁内における情報連携の推進や、地域課題解決に向けた市民協働の新たなチャレンジのきっかけにしたいと考えています。

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