[真のグローバルリーダーになるために]

【第28回】共同開発には難色、開発力は競合の弱点ではなかった

2016年2月19日(金)海野 惠一(スウィングバイ代表取締役社長)

香港の地下鉄のICカードシステム刷新という大型案件「港鉄」。噂されていた競合相手、北京鳳凰の「安値攻勢」については、蘇総経理への面談でトップ自らが否定した。だが彼らが技術面ではかなり高度なレベルにあることも分かった。日本ITCソリューション課長の佐々木はとっさに、「戦うのではなく共同開発しよう」という案を思いつき、蘇総経理に提案した。ただ案件に直接携わっている海外事業部長の郭氏の存在が気に掛かる。

 佐々木の共同開発という提案に、蘇総経理が答えた。

 「佐々木さん、それはいいアイデアですね。弊社は急成長してきましたが、今回は開発規模も大きい。落札できたと我々だけではやり切れないのは確かです。だからといって、入札もせず、そのチャンスをみすみす逃してしまうのも、もったいないと思っています」

 そこに、北京鳳凰の海外事業部長である郭が口を挟んできた。

 「総経理、それはちょっと違うのではないでしょうか。弊社が、この1年以上、このプロジェクトに掛けてきた努力と作業量は膨大なものです。投資した金額も中途半端ではありません。しかも技術仕様の要件は弊社が出しているのです。確かに、今回のプロジェクトの難易度は高いのですが、弊社にとって困難な仕事だとは思っていません。

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