[市場動向]

IoTの標準化は次のフェーズに?―産業分野の欧米標準化団体が協力を表明

2016年3月9日(水)杉田 悟(IT Leaders編集部)

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)がまた一歩、標準化に向けて動き出した。2016年3月8日、ドイツの産業政策「Industrie 4.0」と米国の産業分野に特化したIoT団体「Industrial Internet Consotium(IIC)」がリファレンス・アーキテクチャーを整合させることで合意に達したことが発表された。

 インダストリー4.0の執行機関であるプラットフォーム・インダストリー4.0とIICはスイスのチューリッヒで会合を開き、両者のリファレンス・アーキテクチャーを整合させることで合意に達したことを発表した。

 プラットフォーム・インダストリー4.0は、ドイツ政府のIndustrie 4.0構想を受けて産業関連3団体が立ち上げた事務局で、政府や研究所なども参加して研究開発を進めてきた。2015年には、参照すべき標準技術を体系化した「インダストリー4.0リファレンス・アーキテクチャー・モデル(RAM4.0)」を公開している。

 一方のIICは、General Electric(GE)を中心とした、産業分野での標準仕様を検討・推進していく団体。米国政府も参画していることで知られており、こちらも各種の標準仕様を明らかにしたインダストリアル・インターネット・リファレンス・アーキテクチャー(IIRA)を2015年に公開している。

 今回の会合では、この2つのモデルが補完しあうものであるとの共通認識に至っている。両モデルの要素間に直接の関係があること、相互運用性を高めるための明確なロードマップが最初のドラフトマッピングで示された。今後は、テストベッド領域での連携や産業インターネットにおける標準化、事業上の成果を求めていくという。

 今回は、産業分野で欧米の2大勢力が歩み寄りを見せた形となったが、2016年2月にはスマートホーム分野でも2大組織の連携を匂わせる出来事があった。IoTのスマートホーム分野では、QualcommのIoTフレームワーク「AllJoyn」を擁するAllSeen Allianceと、Intelの「IoTivity」を擁する「Open Inteconnect Consortium(OIC)」の2大勢力が、標準化を競っていた。

 ところが、2016年2月26日、OICが規模拡大を謳った新組織「Open Connectivitiy Foundation(OCF)」への再編を発表、この発表に対してAllSeen陣営のQualcommやMicrosoftが正式に賛意を示した。このことは、いずれ両標準フレームワークの連携、あるいは統合を想像させる出来事として注目されている。

 IoTは、あらゆる「モノ」がつながることが前提にあってこそ成り立つものだ。この分野で標準化を進めている団体は、サービス提供者の都合でつながらない「モノ」が出てくることが、消費者、ユーザーの不興を買うことを十分承知している。この2つの動きから、IoTの標準化が次のフェーズに入ってきたと考えてよさそうだ。

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