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[河原潤のITストリーム]

IoTはグループウェアも次世代に導くか?―テラスカイのソーシャルウェア「mitoco」:第52回

2016年4月13日(水)河原 潤(IT Leaders編集委員/データセンター完全ガイド編集長)

今となっては、グループウェアという製品カテゴリーに一昔前のイメージを持つ向きも少なくないでしょう。そんな中で、テラスカイが次世代型グループウェアを標榜する新クラウドサービス「mitoco(ミトコ)」を発表しました(2016年7月にリリース予定)。発表内容を見るに次世代型を名乗る根拠は十分にありそうです。

グループウェアはいにしえの製品カテゴリーか

 2016年の今、グループウェアという言葉に若干いにしえの趣を感じるのは否めないかもしれません。製品カテゴリーとしての全盛時代は1990年代から2000年代前半にかけてで、ロータス・デベロップメント(1995年にIBMが買収)の「Lotus Notes」とマイクロソフトの「Microsoft Exchange」という大企業向けの両製品が2強と言われていました。その後、国内ではサイボウズの「サイボウズ Office」やネオジャパンの「desknet's」など、低価格・短期導入を売りにしたWebグループウェアが台頭し、中小企業を中心に人気を博します。

 これら定番のグループウェア製品は無論、今でも多くの企業で利用されています。ただし2000年代後半からは、メールとカレンダーを軸にした「Google Apps for Work」に代表されるような、情報共有ツールもSaaS/クラウドの時代に入り、定番グループウェア製品もそれぞれ最新技術を取り入れながら刷新を重ねているものの、旧世代的なくくりで見られるようになっていきました。

 さて、グループウェアが旧世代に属する製品カテゴリーだとしても、ビジネスにおけるコミュニケーションやコラボレーション、スケジューリングなどの情報共有ニーズはもちろん不変です。テラスカイは「mitoco」の開発にあたって、今日のビジネスで求められる情報共有ニーズを精査し、「ソーシャルウェア=次世代型グループウェア」のコンセプトを掲げました。以下、リリース予定は7月ですが、発表された内容から、mitocoのどのようなところが「ソーシャル」で「次世代」なのかを確認してみます。

ソーシャルウェアが意味するところ

 mitoco(“More in Today's Company”の略と「見とこ」が名前の由来だそうです)は、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce」プラットフォームを基盤に開発されたクラウドサービス(SaaS)です(図1)。テラスカイはSalesforceの付加価値サービス/ツールの開発や導入支援に強みを持つ国内では老舗のクラウドインテグレーターであり、Salesforceを知りつくした同社のスキルと実績から生まれた新サービスということになります。

 ソーシャルウェアのコンセプトは、やはりSalesforceからきています。ソーシャルウェアのありかたを理解するのにわかりやすい例は、Salesforce標準のSNSライクなコミュニケーションツール「chatter(チャター)」でしょう。プロジェクトごとに社内外の関係者が参加してソーシャルタイムラインを共有し、提案や議論をしながらアクションを起こしていく――。そんなchatterのスタイルがmitocoにも継承されています。

図1:mitocoのアーキテクチャ(出典:テラスカイ)

 テラスカイ代表取締役社長の佐藤秀哉氏は、従来のグループウェアとの相違点の1つにして、情報共有の範囲を挙げています。「クラウドの時代になって働き方も大きく変わった。情報共有は社内にとどまらず、パートナーや顧客など社外にも広げられ、必要に応じて公開範囲を指定できる必要がある」(佐藤氏)。古くからある製品は基本的に社内情報共有のみを考慮した設計になっており、外部との共有機能は後付けで実現されたものであるという氏の指摘はそのとおりでしょう。

 確かに今日、私たちの日々の仕事は社内で完結するものだけではなく、外部とのやりとりも頻繁です。社外の複数のパートナー(企業だけでなくフリーランサーも)、場合によっては顧客とも、TwitterやFacebookのようにリアルタイムにつながって、スピーディーなコミュニケーション/コラボレーションを進める必要が出てきているのを実感します。

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