[CX(Customer Experience)デザインの基礎知識]

CXデザインが経営課題として注目される理由【第1回】

2016年4月25日(月)飯塚 純也(ジェネシス・ジャパン コンサルティング本部 本部長 サービスデザイナー)

成熟化が進む市場で企業が継続的に成長するためには、長期にわたりリピート購入が期待できるロイヤリティの高い顧客、すなわち“ファン”を増やすことが重要なことは昔も今も変わりません。しかし、インターネットの普及により顧客の購買行動に占めるネットの利用率が高まり、企業と顧客との接触機会(タッチポイント)が多様化しています。そこでカギを握るのが新たな顧客体験(CX:Customer Experience)の最適化であり、それは経営課題として取り組まなければなりません。今回は、CXの最適化を図ることがなぜ経営課題なのか、そこでの課題はどこにあるのかを明らかにしていきます。

 「CX」という言葉を聞く機会が増えてきました。ですが、CXが具体的に何を指すのか、みなさんは明確に説明できるでしょうか。CXとはCustomer Experience(カスタマーエクスペリエンス:顧客体験)の略で、「顧客のライフタイム全体における感情の動き」と定義されます。

 同じ「顧客体験」という日本語訳が与えられる用語に「UX(User Experience)」があります。「User」という言葉の使い方に現れているように、UXはWeb サイトやモバイルアプリケーションの利用者の使い勝手、つまり作り手の意識から発展しているのに対し、CXはオンラインに限らず、すべてのサービスを通じての顧客体験を中核に据えています。

あなたの1日には幾つものCXが連なっている

 CXについて、もう少しはっきりとしたイメージを持てるよう、1つの例を紹介しましょう。


 あなたは、とある休日、家族で遊園地に遊びに出掛けました。事前にホームページで混雑度を確認し、チケットはオンラインでスムーズに予約できました。

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