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機械学習による画像認識を活用した交通映像解析技術を開発―富士通研究所など

2016年10月19日(水)IT Leaders編集部

富士通研究所と中国・富士通研究開発中心(FRDC)は2016年10月18日、画像処理と機械学習の技術を活用して、道路交通の監視映像を解析し、渋滞や事故、交通違反などの状況を高精度かつリアルタイムで認識する技術を発表した。広範囲に設置した監視カメラ映像を用いた、交通映像の自動監視を可能にする。

 富士通研究所と中国・富士通研究開発中心(FRDC)は、高い映像補正機能を持たない既設のカメラを利用した場合でも、自動的な交通状況の把握を可能にする技術を開発した。渋滞低減へ向けた交通流制御や分析、事故や違反への迅速な対処などを目的とした、低コストで高精度な映像監視システムを提供可能になる。

 一般・高速道路などに設置されている監視カメラの映像を解析し、さまざまな環境状態による特徴などを効率的に機械学習して車両認識精度を向上する技術と、移動体の動きを解析し、交通事故などの事象を効率的に推定する技術を組み合わせている。

 環境状態に合わせて映像を分類し学習する認識技術では、太陽光による影響、夜間・霧などさまざまな環境状態による特徴や、カメラ位置などの状況ごとに類似するデータを自動的に分類してグループ化し、それぞれのグループに応じた学習と推定を行う。これにより、対象となる車両の認識率を向上する。

 動きの変化を解析し複雑な事象を効率的に推定する技術では、走行している車両の方向やスピードの変化から、通常とは異なる事象が発生している可能性を異常発生度として数値化し、この数値が高い場合のみ周囲の複数の移動体を解析することで、解析処理の演算量を抑える。

 新たに開発したこれらの技術に加え、大気汚染などの影響を抑えて映像を鮮明化するFRDCの技術と組み合わせることで、低コストで高精度な映像監視システムの提供が可能になったとしている。

 富士通研究所とFRDCは、同技術を渋滞検出や路上異常検出など11事象の認識機能を実装したソフトウェアに適用した実証実験を、中国・清華大学蘇州自動車研究院(TSARI)とともに実施した。その結果、90~95%(富士通研究所発表)の認識精度を達成したとしている。

 同ソフトウェアは、動画処理を独自の高速アルゴリズムで最適化することで、4台の監視カメラ入力に対し、それぞれ7事象の認識を市販のPC1台で同時処理可能だという。

 富士通研究所とFRDCは今後、同技術で認識できる事象の追加と精度向上を図り、TSARIと共同で実証実験を進めていく予定だ。また、富士通が提供する位置情報を活用したクラウドサービス「FUJITSU Intelligent Society Solution SPATIOWL」を連携させることで、広域で発生した事象をリアルタイムで認識し即座に地図上に表示するサービスの実用化を進めるとしている。

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