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デジタルビジネス時代の大競争に備えよ
IT部門主導で実現する「カスタマーサービスマネジメント」

2016年10月24日(月)

デジタルビジネス時代の到来を目前に、企業は“モノを売る”ことから“サービスを売る”形態へと、ビジネスの軸足を大きく転換することが求められるようになる。そうした事業モデルの変革を成し遂げていくためには、これまでIT部門がITサービスマネジメントの推進によって培ってきた数々の知見を、顧客サービスの領域にも適用させた「カスタマーサービスマネジメント」の実践が不可欠だ。

 クラウドやビッグデータ、IoT(モノのインターネット)に代表される進化著しいテクノロジーが、企業のビジネスや経済活動全体、さらには社会基盤にまで大きな変化をもたらそうとしている。いわゆる“デジタルビジネス”時代が本格的に幕開けようとしている中、企業がこれからの競争に勝ち残っていくためには、事業モデルや経営そのものの在り方を革新することが急務となっている。

 「特に昨今では、IoTの台頭によって、“モノを売る”ことから“サービスを売る”という形態へとビジネスの方向性が大きくシフトしつつあります。すなわち、企業はサービス指向のデジタルビジネス革新を成し遂げていくことが求められています」と訴えるのは、ServiceNow Japan株式会社 ソリューション・コンサルティング本部 プリンシパル・アドバイザーの久納信之氏だ。

 既に世界の先進企業は、そうしたデジタルイノベーションにいち早く踏み出すことで、新しい事業価値を創出している。その一例が、米国ゼネラル・エレクトリック(GE)の取り組みだ。GEは、ジェット機用の航空エンジンの部品に様々なセンサーを搭載してデータをリアルタイムで収集・分析し、エンジンの稼働状況やトラブル発生の兆候を把握できるようにした。これにより、適切なタイミングでメンテナンスが行えるようなったほか、センサーから得られた様々な情報に基づき、最適な空路の選択による燃料の削減や、効率の良い操縦法などのアドバイス等を統合して航空会社にサービスとして価値を提供している。

 サービス指向のデジタルイノベーションは一部の企業の専売特許ではなく、これからは様々な業種・業界に裾野を拡げていくだろう。例えば、スポーツ関連用具しかり。これまでは工場で製造し、流通・販売するというサイクルでビジネスは完結していた。「今後は、デザインや機能性など製品そのものの価値で勝負するのではなく、『より速く走るには』『健康を促進するには』といった、スポーツ用具やそれらに付属するIoTセンサーやデバイスを起点にした“サービス”を提供することに発想は切り替わっており、そうしたチャレンジが既に始まっています」(久納氏)。

図1:サービス概念の革新

 例えばシューズのソール部などにセンサーを組み込んでデータを収集すれば、走行時の挙動の特徴をとらえることが可能だ。GPSや速度、歩数、心拍数、体のバランス等を基に、「あなたの走り方であれば、内側がもっと固いシューズの方が良い」といった一人ひとりへの最適解を導き、それに対応した素材のシューズや、紐の締め具合などのキメ細かい提案ができるようになる。さらには、やはりセンサー経由で把握できる日々の運動量と照らし合わせて、健康増進のための走行目標値を提示したり、他のヘルスケアアプリと組み合わせて食生活の見直しをアドバイスしたりといった幅広い複数のサービスの組み合わせへと拡げていくことができる。

 であれば、それらのサービスを確実に実行、常に改善するプロセスの整備、すなわち、「壊れたら修理します」のような俗に言うアフターサービスではなく、顧客に価値を提供するサービスマネジメントが不可欠だ。

 顧客が魅力的に感じる体験をいかに創り上げるか──今、様々な企業が新たな競争力を手に入れるべく、あの手この手を繰り広げている。この領域では、一歩でも先んじた企業が2番手以降を大きく引き離す傾向にあるだけに、静観を決め込むことは大きなリスクでもある。

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デジタルビジネス時代の大競争に備えよ IT部門主導で実現する「カスタマーサービスマネジメント」デジタルビジネス時代の到来を目前に、企業は“モノを売る”ことから“サービスを売る”形態へと、ビジネスの軸足を大きく転換することが求められるようになる。そうした事業モデルの変革を成し遂げていくためには、これまでIT部門がITサービスマネジメントの推進によって培ってきた数々の知見を、顧客サービスの領域にも適用させた「カスタマーサービスマネジメント」の実践が不可欠だ。

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