[ザ・プロジェクト]

「足りないなら育てる」、SOMPOホールディングスが挑むデータサイエンティストの育成策

2017年4月6日(木)小山 健治(フリーランスジャーナリスト)

データに基づき意思決定を下したり新しいサービスを創出したりする−−。こうした経営に舵を切りたい一方で、データサイエンティストやデータアナリストといった人材の獲得が課題になっている。その課題に対し「必要な人材は自社で育成・採用する」ことを基本に、より能動的な施策に打って出たのがSOMPOホールディングスグループだ。同社のチーフ・データサイエンティストである中林 紀彦 氏が「データマネジメント2017」(主催:日本データマネジメント・コンソーシアム=JDMC)に登壇し、実践的なデータサイエンティスト組織の作り方や人材育成についての考え方を解説した。

写真1:SOMPOホールディングス デジタル戦略部データ戦略統括 チーフ・データサイエンティスト 中林 紀彦 氏写真1:SOMPOホールディングス デジタル戦略部データ戦略統括 チーフ・データサイエンティスト 中林 紀彦 氏
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 “3大メガ損保”の一角に位置するSOMPOホールディングス。損保ジャパン日本興亜、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険、SOMPOケアなどを傘下に持つ。「保険の先へ、挑む」をグループのブランドスローガンに掲げ、保険事業から介護やリフォームなどへと事業領域を拡大している。

 2016年度(3月期)からスタートした新中期経営計画ではデジタル戦略を主軸の1つとして掲げる。「デジタルディスラプション(デジタルによる破壊)の時代に対し、自らが積極的にデジタルトランスフォーメーション(DX)を仕掛け、デジタル対応力をコアコンピタンスとした『真のサービス産業』グループになる」のが目標だ。

デジタルテクノロジーを見極め新しい顧客体験価値を創造

 デジタル対応を推進する司令塔として新設されたのがデジタル戦略部である。同社初のCDO(Chief Digital Officer)職を設け、米シリコンバレーで豊富な経験を持つ人材を招聘したほか、ビッグデータの世界的権威であるトーマス・H・ダベンポート氏をシニアアドバイザーに就けた。東京とシリコンバレーに「SOMPO Digital Lab」を設立し研究体制を強化するなど、次々に新たな施策を打ち出している(図1)。

図1:SOMPOホールディングスにおけるデータ活用に向けた取り組み(中林氏の講演資料より)図1:SOMPOホールディングスにおけるデータ活用に向けた取り組み(中林氏の講演資料より)
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 デジタル戦略部でデータ戦略を統括するのが、チーフ・データサイエンティストの中林 紀彦 氏である。同氏は、デジタル戦略部の役割を次のように語る。

 「新たな役職や組織の相互連携のもと、シリコンバレーのスタートアップ企業が持つスピードと柔軟性を体現しながら、進化するデジタルテクノロジーを見極め、顧客に新しい体験価値を創造していく。デジタルテクノロジーに慣れ親しんだ若者層に支持される商品やサービスの開発、既存の事業領域とは一線を画した発想とテクノロジーに基づく新たなビジネスモデルの構築、IoTやセンサーを活用した商品やサービスの開発、AI活用した業務効率化などである」

 具体例として中林氏が示すのが、「デジタルヘルス 2.0」という健康支援サービスの将来ビジョンである(図2)。

図2:SOMPOホールディングスが描く「デジタルヘルス2.0」(中林氏の講演資料より)図2:SOMPOホールディングスが描く「デジタルヘルス2.0」(中林氏の講演資料より)
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