米PTCは2017年5月1日、AR(Augmented Reality:拡張現実)開発を支援する基盤「Vuforia(ビューフォリア)」で、Googleが開発するセンサーの集合体「Tango」に対応するデバイスをサポートすると発表した。Vuforia Smart Terrain機能により、優れたARの操作感をTango対応デバイスに提供可能にする。
「Vuforia」は、現実世界の環境に対応してデジタルコンテンツを配置できるようにする。同基盤のSmart Terrain機能は、AR(Augmented Reality:拡張現実)開発用に設計されたオブジェクトや床・壁などの面の階層構造を提供し、物理的な環境を描写するデータを開発者が簡単に扱える形にする。
環境シーングラフを動的に生成し、開発者が定義したオブジェクトや、環境から再構築したオブジェクト・面を含めることが可能だ。例えば、玩具が生きているように子ども部屋を動き回ったり、家具がカタログから飛び出して家の部屋の模様替えをしたりなどの表現が可能になる。
また、使いやすいワークフローやSDK、クラウドサービスを含んでおり、Unity、Xcode、Android Studio、Microsoft Visual Studioなどの開発ツールとともに活用できる。主要なスマートフォンやタブレット端末に加え、ODG R7やMicrosoft HoloLensなどのデジタルアイウェアにも対応している。
「Tango」は、スマートフォンでナビゲーションやユーティリティ、ゲームなどのAR体験を可能にするセンサーの集合体である。スマートフォンをかざすことで、店舗や博物館のなかで方向を示す矢印や物体の寸法を示す表示など、様々な物体や情報を現実世界に重ねて表現できる。
「Vuforia Smart Terrain for Tango」を利用することで、さらに高度なARトラッキングや3D再構築が可能になる
PTCは、「Vuforia Smart Terrain for Tango」を2017年中にUnity向けにリリースする予定だ。