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“超簡単”な仕組みで顧客満足を把握、フィンランド製品を天満屋ストアが導入

2017年9月25日(月)田口 潤(IT Leaders編集部)

食品や生活雑貨、衣料品のチェーンを展開する天満屋ストア(岡山県岡山市)が、ユニークな顧客満足度測定分析サービスを導入した。極めてシンプルながら、顧客から直接、回答を得られることを特徴とするフィンランド発のHappyOrNoとはどのようなものなのか──。

 顧客満足度を把握し、サービス向上を実現するにはどうすればいいか。小売業を例に考えるとポイントカードの発行は当然、デジタル化時代の今となってはスマートフォンによるインタラクションや何らかのIoTによる仕組みを活用したり、あるいは店頭のカメラ画像を解析するのも珍しくはない。

 だが、そういった間接的な満足度把握が顧客が本当に望むことなのか。そうではなく、例えば物理的な店舗があるなら直接、顧客に聞けばいいのではないかという考えも成り立つ。そんな考え方を実践しているのが、食品や生活雑貨、衣料品のチェーンを展開する天満屋ストア(岡山市)だ。フィンランドの企業であるHappyOrNoが提供する同名の顧客満足度測定分析サービスを導入し、顧客から直接、回答を得るようにしている。

 HappyOrNotは写真に示す通り、パネルと4つのボタンから成る単純なスタンド型の端末。4つのボタンはスマイリーボタンと呼び、緑色は「良い」、明るい緑色は「やや良い」、ピンク色は「やや悪い」、赤色は「悪い」を表す。パネルの質問に対して、顧客はボタンのどれかを押すことで回答を入力する。

写真1 HappyOrNotのローテクさが特徴の端末

 写真では液晶ディスプレイに見えるパネルは、実際には質問を印刷した紙。デジタル技術どころか、ローテクの極地だが、それによって電池駆動にすることができ、電源ケーブルや充電を不要にした。店舗内のどこにでも置けるし、扱いも容易になる。もちろん今時のデバイスだけあって、タイムスタンプ付きの回答はモバイル回線経由でHappyOrNotのサーバーにアップロードされ、集計される。結果は、電子メールで送信する。

 HappyOrNotを導入した天満屋ストアは岡山県、広島県、鳥取県など中国地方に展開するスーパーマーケット・チェーン。約50ある店舗のうち、2店舗に導入した。「今まで定性的で限定的にしか測定できなかった顧客満足度が定量的にわかることがポイントです。手軽に満足度を測定できるので、率直なご意見が頂けると考えています」(同社)。

 HappyOrNotの利用料金は分析サービスも込みで 1台1万3860円(月額、1年間利用の場合)。日本における販売は流通小売業向けのソリューションを提供するデータコム(本社:宮城県仙台市)が担う。データコムは「小売業だけでなく、企業における従業員満足度の把握にも利用されると見ている」という。

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