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産業IoT向けグローバルスタンダード製品の取り扱いを開始―リンクス

2017年10月5日(木)杉田 悟(IT Leaders編集部)

産業機器分野に強みを持つ技術商社のリンクスは2017年10月4日、IIoT(インダストリアルIoT)対応を加速させるため、オーストリアのオートメーションソフトベンダーCOPA-DATAと国内総代理店契約を結んだことを発表した。IIoT分野で世界90カ国以上の企業に採用されているHMI/SCADAソフト「zenon(ゼノン)」の販売を、11月1日に開始する。

 通常、大規模工場には複数メーカーの産業機器、制御システムが混在しており、メーカーごとの異なるコントローラーで管理しているのが現状となっている。コントローラーの通信プロトコルは標準化が遅れており、産業機器のネットワーク化やデータ収集の障壁となっていた。

 zenonは、様々なメーカーの産業用コントローラーから必要なデータを一括で収集できるHMI/SCADAソフト。HMIはHuman Machine Interfaceの略で、機械が人間と情報をやり取りするための手段、装置、ソフトウェアのこと。SCADAはSupervisory Control And Data Acquistionの略で、コンピューターによるシステム監視とプロセス制御を行う、集中管理センターの役割を果たすソフトウェア。

 用意されている通信ドライバーは300種類以上で、対応機器に直接接続して必要データを収集、クラウド上のHMI/SCADAで統合的に管理・分析できる。現在、クラウドプラットフォームとしては、マイクロソフトのAzureを使用している。

(図1)工場の各装置のデータをクラウドに上げて、Azureの機能で分析しzenonのダッシュボードで確認する
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 IIoTによる工場全体のスマート化、全体最適化を実現するには、これまで個別最適化を図っていた複数メーカーのコントローラーからの情報を一元化して分析する必要がある。メーカーによって通信プロトコルが異なる場合、すべてのデータをひとつのシステムで管理することが困難だったが、zenonを使うことで、容易に全体最適化のための分析が行えるようになる。

 リンクスではこれまでも、工場のIIoT化を推進するための製品を扱ってきているが、機器ごとの管理から工場全体の最適化(スマートファクトリー)へ、さらには物流など工場外も含めたスマート化(スマートソサエティ)が求められるようになると予測、先を見据えた事業戦略の一環として、zenonの取り扱いを開始したとしている。

(図2)リンクスの新事業戦略
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 zenonは、300種類以上のシーケンサーに対応するほか、プログラムレスでHMI/SCADAを開発できるため、仕様変更に現場で対応できるようになる点も強みとなっている。

 具体的な活用シーンとしては、予兆保全、遠隔監視・遠隔制御、消費エネルギーの効率化を図るデータシナジーなどが想定されている。

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