[モチベーションを科学する]

第7回 表面的な褒め言葉は逆効果 水面下のプロセスを称賛し続ける

2009年4月7日(火)

目指せ! 褒め名人 若手社員のモチベーション低下が深刻化している。経済の閉塞感やそれに伴う将来への不安など、その原因は様々だ。どうすれば、厳しい環境の中で若手に前向きさを取り戻せるのか。それには、ITリーダーが積極的に彼らの承認欲求を満たし、職場での存在意義を感じさせてやることだ。

このところ、若手社員の離職者が増えているようだ。ある人材紹介会社の経営者は、「入社後3年以内の離職率は3割とよく言いますが、私の感覚ではそれが4割くらいに増えています」と教えてくれた。注目すべきは、その理由である。離職者と面談して会社をなぜ辞めたかを尋ねると、「周りから認められないので、仕事が楽しくならない」「孤独感を感じて自信を持てない」といった理由を挙げる声が少なくないという(図1)。

画像:人は認められることがないとモチベーションを保てない

こうした声は、多くの企業においてメンバー同士がお互いの行動をよく見て認め合う風土が欠落していることを示唆している。多くの経営者はその原因として、管理職がプレーイング・マネジャー化してきたことや、メールに代表されるサイバー・コミュニケーションがフェース・トゥー・フェースのやり取りにとって代わったことなどを挙げる。しかし、それらは極めて表層的なこと。深層には「認められたい」という、誰にでもある承認欲求に対する理解の不足がある。

安易な称賛は相手の意欲をそぐ

人は承認欲求を満たすために努力し、その努力を認められればさらに新しいことに挑戦しようという意欲を高める。承認欲求が満たされないと、やる気や向上心を失ってしまう。承認欲求は、いきいきと仕事に取り組むためのモチベーションを高める重要なエンジンだ。そして、このエンジンの燃料になるのが、「認める」「褒める」という行為である。

一言で褒めるといっても、それは意外に難しい(図2)。優秀なITリーダーほど、メンバーの行動や努力を「仕事なんだから、やって当然。褒めるほどのことではない」と感じるものだ。「どこをどう褒めればよいか分からない」と困惑することもあるだろう。しかし、メンバーの行動や成果を当然視して黙っていると、部下や後輩は「どうせ認められないならがんばっても無駄」と、やる気を低下させる。

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