[木内里美の是正勧告]

vol.2 マスターデータについて考える

2008年11月25日(火)

本号の特集は「マスターデータ統合」だと編集部から聞いた。そこで今回は、このテーマに焦点を当てる。 企業活動に必須のデータには、構造化データと非構造化データがある。数値やテキストが構造化されたデータは、データベースの主流だった。社員がそれぞれ情報端末を持つようになって、文書や画像、メールやイントラネット、それに社内SNSのような非構造化データが、コミュニケーションを支えるようになってきた。管理のうえで始末の悪いファイルサーバーのように、膨張し続ける非構造化データの扱いはなかなか厄介なものである。

データに関わる3つの問題

企業におけるデータに関わることで起こりがちな問題が幾つかある。3つほど挙げてみよう。一つは稼働している既存システムのデータ構造が見えないケースだ。設計書が残されておらず、全体のデータ構造や相互関連が不可視の状態である。時間を掛ければ解明できるだろうが、容易ではない。これはデータ構造の可視化の問題である。

部門で勝手にコードが作られていたりしてコード体系が整ってないケースが二つ目だ。人的な介在がないと有効なデータ活用ができないし、データの信頼性=データ品質が格段に劣る。これはコード体系の標準化の問題であり、データの統制の問題でもある。

最後は基盤となる複数のデータベースに重複するデータがあり、しかも不整合があるようなケース。どれが真のデータなのかもわからず、データメンテナンスに多大の時間を要する。これもデータの信頼性を落とすことになる。

企業活動において最も重要で守るべきものはデータではないかと考えるが、筆者の経験から言っても存外、なおざりになっているのがデータである。

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