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米サン、クラウドを同社のオープン技術で支える「Sun Open Cloud Platform」を発表

2009年3月21日(土)IT Leaders編集部

米サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)は2009年3月18日(米国時間)、ニューヨークで開催中の開発者向けイベントCommunityOneの会場において「Sun Open Cloud Platform」を発表した。同プラットフォームはJava、MySQL、OpenSolaris、Open Storageといった同社のソフトウェア技術を採用したオープン・クラウド・コンピューティング基盤。同社はパブリック・クラウドの提供をクラウド戦略の中核に据え、初のパブリック・クラウド・サービス「Sun Cloud」の投入計画も明らかにした。Sun Open Cloud PlatformとSun Cloudは、クラウドのオープン化と相互運用性を目指す同社の戦略の重要な柱だという。

 サンはさらに、コミュニティの構築に向けたOpenAPIセットのリリース、および多くのパートナー企業によるクラウド・プラットフォームのサポートを発表し、Sun Cloudの革新的な機能についてのデモを行った。同社はクラウドAPIのパブリックレビューを通じて広く意見を求め、パブリッククラウドやプライベートクラウドの構築に取り組む開発者たちがSun Cloudとの互換性を確保できるよう図るとのこと。

 同社のCloud APIの仕様は、クリエイティブコモンズのライセンスに基づいて公開される。開発者は、サンのオープンソースソフトウェアにプリパッケージされたVMI(仮想マシンイメージ)を利用して、アプリケーションをすぐにSun Cloudで運用することができ、インフラソフトウェアのダウンロード、インストール、構成などは不要となる。

 同社は、Sun Open Cloud Platformを通じ、オープンで相互運用性(互換性)のあるクラウドの展開と普及を目指す。さらに、オープンソース技術を活かし、より簡単・迅速なソフトウェア開発を実現可能にするとしている。

 Sun Cloudの中心となるのは、この夏から提供予定の「Sun Cloud Storage Service」と「Sun Cloud Compute Service」という2つのサービス。Sun Cloudでは、新しいアプリケーションの迅速な提供や全般的なリスク低減、需要に応じたコンピューティング容量やストレージ容量の自在な増減が可能になる。同社はそのほか、Sun Cloudのために開発したテクノロジーやアーキテクチャのブループリントを顧客に提供して顧客自身によるクラウド構築を支援し、クラウド間の相互運用性を確保する。

 同社は、アプリケーションの運用からリソースのプロビジョニング(調達)に至るSun Cloudの各種操作を容易にするテクノロジーも提供。たとえば、Sun Cloud Compute Serviceの中核をなすVirtual Data Center(VDC)機能は、サンが2009年1月に行ったQ-layerの買収により取得したもので、開発者が、クラウド化されたデータセンターを構築・運用するために必要となる機能がそろっている。

 VDCは、クラウド内のオペレーティングシステム上(OpenSolaris、Linux、Windowsなど)で実行されるアプリケーションに対し、一貫性のある統合インタフェースを提供。コンピューティング、ストレージ、ネットワーキングの各リソースのプロビジョニングは、APIとコマンドインタフェースで行えるだけでなく、ドラッグ&ドロップでWebブラウザからも実行できる。Sun Cloud Storage Serviceは、WebDAVプロトコルや、Amazon S3 APIと互換性のあるオブジェクト保存APIをサポートしている。

 同社の主要パートナー各社や主なクラウド標準推進団体は、オープンクラウドプラットフォームの提供というサンの目標に賛同しているという。したがって、クラウド対応アプリケーションの開発と導入を促進し管理をシンプル化するアプリケーションやサービスの強固なエコシステムが形成され、開発者へのバックアップを期待できるとのこと。

プレスリリース(米国発表)
http://www.sun.com/aboutsun/pr/2009-03/sunflash.20090318.2.xml

米サン・マイクロシステムズ
http://www.sun.com/

サン・マイクロシステムズ
http://jp.sun.com/

 

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