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[株価から見るIT企業の強みと弱み]

中長期での安定成長で不況に打ち克つ [オービック(証券コード4684)]

2009年6月23日(火)

景気悪化の煽りをうけ、多くのIT企業が減収減益を迫られる中で、オービックの業績が堅調だ。中小・中堅企業向けに、会計・人事・生産管理を中核としたERPパッケージを開発/販売する同社は、今期、来期ともに増収増益を確保できる見通しである。中小・中堅企業のIT投資は軟調という厳しい環境にもかかわらず、なぜ業績が堅調なのか? 事業構造、現在の状況を中心に、同社の動向を追っていこう。

営業利益率が高い理由

オービックの2008年3月期の営業利益率は28.9%に達する。同期におけるIT企業主要14社の平均営業利益率は7.3%だから、群を抜いて高い。この理由は大きく分けて2点ある。

1点目は、売上高に占めるソフトウェアおよびサポート売上比率の高さである(図1)。創業当初、オフコン販売を中心にしていた同社は、10年をかけてソフトウェア・サービス重視路線に転換。現在は、会計・人事・販売などを統合したERPパッケージ「OBIC7」を、顧客の要望に基づくカスタマイズとともに提供する。2点目は低い売上高外注費比率。08年3月期の単体売上高に占める外注比率17.4%は、同期におけるIT企業の平均売上高外注費比率30〜35%に比べると、約半分の水準だ(図2)。

図1 オービック単体セグメント別売上高推移(単位:百万円、%)
図2 オービック単体売上高、外注費、売上高外注費比率推移(単位:百万円、%)

オービックの加納博史専務が「ソフトウェア事業は、人とノウハウとがすべて」と指摘するように、同社の高い営業利益率は、パッケージとカスタマイズ力、低い外注比率を可能にする人材が相まって実現されたといえそうだ。

景気悪化局面での業績動向

だが、顧客である中堅中小企業の景気悪化の直撃を受けている。この局面でもオービックの強さは有効なのだろうか?まず今期(09年3月期)に関しては、第3四半期を終えた時点で営業利益は111.6億円。通期の会社営業利益計画145億円に対する進捗率は76.9%で、受注高も497.3億円と前年比+3.5%で増加している。ほぼ会社計画並みで、大きな上振れ・下振れはなさそうだ。

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