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[技術解説]

IFRS対応に向けたソフト&サービス—Part6

2009年7月17日(金)

増えるIFRS移行支援サービス 会計関連ソフトは随時機能拡張 IFRSの早期/強制適用をにらみ、影響度調査や移行を支援するサービスが登場し始めた。一方でERP(統合業務)パッケージや会計関連のソフトウエアも、日本基準とIFRSの並行運用を視野に機能拡張を始めている。

IFRSへの対応は会計処理方針のみならず業務フローや情報システムの見直しも不可欠となる。様々な領域にまたがる専門知識が必要となるので、プロジェクトの完遂はそう簡単なことではない。

こうした状況を見据え、監査法人やコンサルティング会社は、IFRS移行支援サービスを提供し始めた(表6-1)。現状分析によって影響度を測るとともに、移行計画の策定〜実践、レビューなどを、工程別に支援する。今後もこの手のサービスは充実してくると見られるが、まずは自社の会計業務で付き合いのある監査法人に相談を持ちかけてみるのも一考だ。

表6-1 IFRS移行支援サービスを手がける主要な監査法人/コンサルティング会社
提供元 サービス名 概要
監査法人
あずさ監査法人
(KPMG系列)
IFRS関連サービス 課題分析、実施案策定、コンバージョン実施の3つのフェーズについて、財務報告、ビジネス、人材、ITシステム・プロセス、プロジェクトマネジメントの5つに分けて影響を分析
あらた監査法人
(プライスウォーターハウスクーパース系列)
IFRS関連サービス 世界各国での業種別移行事例を蓄積するなど、各業種特有の移行課題への支援体制を整備。IFRS移行支援の専任組織「PwC Japan IFRSプロジェクト室」を設置
新日本有限責任監査法人
(アーンスト・アンド・ヤング系列)
IFRS関連サービス 影響度調査から移行プロセスの設計、ソリューションの導入やレビューまで、各プロセスに分けて移行を支援する。必要に応じて移行プロジェクトのマネジメント支援や、従業員への研修も提供する
監査法人トーマツ
(デロイト トウシュ トーマツ系列)
IFRS導入サービス 世界各国での業種別移行事例を蓄積するなど、各業種特有の移行課題への支援体制を整備。世界15カ国に独自のIFRS専門家組織を設定し、日系企業海外子会社の移行を支援
虎ノ門有限責任監査法人 IFRS導入サービス IFRS導入にともなう業務プロセスやシステムの変更点を調査するほか、移行スケジュールなどのプロジェクト管理を支援する。財務諸表作成を支援するサービスも用意
コンサルティング会社
アクセンチュア 国際財務報告基準
導入支援サービス
影響度調査、移行計画・設計、システム開発、導入の4つのフェーズに分けて導入を支援。システム面では、勘定コードや組織マスターなどの統合も手掛ける
アビームコンサルティング 国際財務報告基準
(IFRS)
対応支援サービス
公認会計士や会計専門コンサルタントで構成する「IFRSイニシアチブ」を設置し、影響度分析やロードマップ作成、システム要件定義など5つのステップで導入を支援する
クレタ・アソシエイツ 国際会計基準(IFRS)
導入支援サービス
初期評価や従業員向けトレーニングなど、移行の各フェーズに応じたサービス体系を用意。IFRSショート・レビュー・プログラム(約2週間)の料金が90万円
日立コンサルティング 国際会計基準(IFRS)
導入支援サービス
影響度調査に加え、必要となる施策を時系列に把握するためのロードマップを策定する「Smart appraisal service」サービスを提供(1500万円、実施期間約2カ月)
プライスウォーターハウス
クーパースコンサルタント
IFRSクイックレビュー 移行に必要な課題とコストを1週間という短期間で診断するのが特徴。業務プロセスやシステムなど、6つの観点から課題を整理し、緊急対応事項を提示する。価格は300万円
みずほ情報総研 資産除去債務計上
支援コンサルティング
コンバージェンス支援の一環として提供。変更対象の洗い出しや報告内容の整理を実施するほか、日本オラクルと協業してシステム構築も支援する

次にERPパッケージや会計関連ソフトのIFRS対応の動きを見てみよう。前章までの繰り返しになるが、IFRSは対応ソフトの導入だけで万事解決というものではない。自社で会計処理にかかわる方針を定め、それに沿って必要となる情報を日々の業務で入力しなければならない。つまり“器”だけ整えても不十分なことを忘れてはならない。

SAP ERPやOracle E-Business SuiteなどメジャーなERPパッケージはIFRSを適用した欧州企業が使っている実績があり、機能面ではすでに対応が整っている。管理項目の追加などはパラメータの設定で対処する。ERP以外の主要会計関連ソフトも着々とIFRS対応を進めている段階にある(表6-2)。

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