[市場動向]

NECとマイクロソフト、Windows Serverなどのソリューション事業での協業を拡大

2009年7月3日(金)IT Leaders編集部

日本電気とマイクロソフトは2009年7月2日、ソリューション事業での協業を拡大し、両社の製品(サーバ・ストレージ・ミドルウェア・アプリケーションソフトウェア等)を組み合わせたシステムモデルベースのソリューションを共同で開発するとともに、協業チームを組織し、企業等を対象とした提案・販売を共同で展開すると発表した。

具体的には、両社の協業チームが中心となり、マイクロソフトのサーバーオペレーティングシステム「Windows Server 2008」やデータベース製品「SQL Server 2008」等と、NECが有するIAサーバ「Express5800シリーズ」、ストレージ「iStorageシリーズ」、ミドルウェア・アプリケーションソフトウェアなど、両社の製品・技術を組み合わせたシステムモデルで標準化し、業種共通のソリューションとして、短期間で高い信頼性を有するWindows Serverベースシステムの構築・導入を図るというもの。

両社は合わせて約100名規模のSI協業推進チームを組織し、共同でマーケティング・販売・システム構築・運用サポートを行う。

両社は協業によって、成長領域における重点ソリューションの提供を行うが、第一弾として、Windows Serverベースのシステムニーズが高まるBI/DWHなど、以下の5種の業種共通ソリューションを本年7月より販売開始し、順次、メニューを拡充していく。

  1. BI/DWH向けソリューション
    「SQL Server 2008」、IAサーバ「Express5800シリーズ」、ストレージ「iStorageシリーズ」を組み合わせた、企業データの分析、経営の見える化システムを構築するソリューション。業務毎に適用が可能な各種テンプレートを用意。マイクロソフトとNECが事前に共同検証を行い、データ分析システム等を短期間で効率良く構築することが可能。
  2. SAP向けERPソリューション
    NECの社内基幹システム構築の成果・ノウハウを活用し、両社の強みのプラットフォーム製品「Express 5800スケーラブルHAサーバ」「Windows Server 2008」「SQL Server 2008」等の組み合わせにより、SAPをベースとした基幹業務システムを対象に、高性能・高品質なERPシステムを実現するソリューション。
  3. グループウェア刷新ソリューション
    他社製品をベースとしたグループウェア資産を、NECのSI技術とマイクロソフトの「Exchange Server 2007」「Office SharePoint Server 2007」「SQL Server 2008」の組み合わせで、最適なコラボレーション基盤へ移行するソリューション。NECではWindows関連技術専門の技術サポートセンタ「WPEC(Windows Platform Engineering Center)」を強化し、企業の最適なコラボレーション環境の構築を実現する。
  4. 仮想化ソリューション
    NECの仮想化を実現する統合プラットフォーム「SigmaSystemCenter」・クラスタリングソフト「CLUSTERPRO」とマイクロソフトの「Hyper-V」「System Center Virtual Machine Manager」を組み合わせ、データセンター等の仮想化システムを容易に構築するソリューション。NECの「仮想化ソリューションセンター」で、 Hyper-Vの検証やサポートなどを強化するとともに、2010年3月末までにHyper-Vのマイクロソフトの認定技術者を150人育成する。
  5. 中堅企業向け高可用性(FT)システムソリューション
    無停止型サーバ「Express5800/ft サーバ」とWindows Serverシステムによる中堅企業向け高可用性システム構築ソリューション。顧客ニーズの高いデータベースシステムを主な対象として、2重化された「Express5800/ftサーバ」と「SQL Server 2008」を組み合わせ、中堅企業でも容易に高可用なシステム構築を実現する。

さらに両社は、以下のようにソリューションや業種ごとのサポート体制を新たに確立していく。

  1. 各業種・各ソリューションにフォーカスする協業チーム「SI協業推進チーム」を両社あわせて約100名の体制で確立。協業チームは、製造・流通・官庁・公共・金融・通信メディアなどを対象とする各業種専門チームと各ソリューション開発チームから構成され、共同でマーケティング・販売・システム構築・運用サポートを行う。
  2. NECは、運用フェーズにおけるハイアベイラビリティサポートを強化。Windows Serverベースのシステム構築における品質向上・構築期間の短縮化を目的に、ハイアベイラビリティサポートをメニュー化し、2009年7月から提供を開始する予定。
  3. マイクロソフトは今回の協業を見据え、NECグループの技術者向けに、「SI技術ポータルサイト(NMtech21)」と「マイクロソフト サーバ製品支援デスク」を開設しており、NECグループの技術者約5,000名が登録・利用している。
  4. NECは、従来からWindows Serverオペレーティングシステムの内部に精通した技術者を社内に配置しているが、今後はさらにSQL Serverに関しても同レベルの技術者を増員する。また、マイクロソフトと共同で、SQL Server のコミュニティサイト「SQLロケッツ」を開設し、成功事例の共有・技術力強化を目的に、100名規模で活動を開始。

両社は、今回の新たな協業により、今後のクラウドコンピューティングの進展を見据え、システムを高品質、迅速かつ低コストで構築する体制を整え、顧客の経営革新に貢献するシステム・サービスの提供をグローバルに展開していくという。

日本電気
http://www.nec.co.jp/

マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/

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NEC / Microsoft / 協業・提携 / Express5800 / Windows Server 2008 / SQL Server / Windows Server

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