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機能を拡充するMS Office新版「Microsoft Office 2010」、同時編集による業務効率の向上へ

2009年10月2日(金)IT Leaders編集部

マイクロソフトは2009年8月28日、オフィススイート製品の次期バージョン「Microsoft Office 2010」の機能に関する説明会を開催した。Google Appsに対抗すべくWebアプリケーションとしても提供することに注目が集まっているが、個別のアプリケーションに施された様々な機能強化も見逃せない。ビジネスパーソンに馴染みの深い3製品について詳細を見ていく。

1億行ものデータ活用へ
Excel 2010

まず目を引くのは、「スパークライン」と呼ぶ機能だ。これは、1つのセル内に棒グラフや折れ線グラフといったチャートを縮小表示するもの。各データ項目の変動を視覚的に把握できる。例えば、株価の変動や商品の売れ行き状況を一覧して確認したいときに役立つ。

「スライサー」は従来のピボットテーブルを強化した、簡易BIとも呼ぶべき新機能である。次期SQL Serverに搭載予定のインメモリー型BIエンジンと連携し、大量のデータを扱える。デモでは実際に、1億行を超える売り上げデータのソートや絞り込みをスムーズに実演してみせた。

動画編集機能も追加
PowerPoint 2010

写真や動画といったマルチメディアコンテンツのサポートを強化した。サードパーティの編集ソフトを使わず、写真や動画をトリミングしたり色補正したりできる。このほか、鏡面効果やシャドウといった様々なグラフィック効果をサムネイル一覧で比較し、選択・適用できる。グラフィック効果を1つひとつ適用して最適なものを選ぶ手間を省けるため、プレゼン資料の作成にかかる手間や時間を効率化できる。

PowerPoint 2010で作成したファイルは、「ブロードキャスト」と呼ぶ機能によりネットワークを通じてリアルタイムに配信できる。これにより、遠隔地をつないだプレゼンテーションが可能になる。具体的には、プレゼン参加者は、指定のURLにアクセスしてファイルを閲覧できる。プレゼンテータがスライドをめくると、参加者のブラウザ上のスライドも切り替わる。

関連メールを把握
Outlook 2010

メールをIDで紐づけ、一連のやりとりをスレッドで管理できるようにした。異なるフォルダに格納したメールも、やりとりに含まれるのであればスレッドに一括表示できる。

メール誤送信を防止する「メールヒント」も備える。これは、宛先欄に社外のメールアドレスや大量のアドレスを含むグループを指定すると、警告を表示する機能だ。

このように、個別アプリケーションの機能を強化しつつ、Office 2010が目指すのは複数ユーザーによる共同作業の実現である。

これまで、WordやExcel、Power PointなどのOfficeファイルを複数のユーザーが同時に編集することはできなかった。「サーバー上にあるExcelファイルを更新しようとしたら、ほかの誰かがそのファイルを開いているため書き込み禁止になっていた」という経験を持つ人は多いだろう。データを更新するには、その人が作業を終えてファイルを閉じるのを待たなければならず、それがときには業務を停滞させる原因となっていた。

Office 2010では、ビジネスパーソンを悩ませてきたこの問題がようやく解消され、1つのファイルを複数ユーザーが同時に編集できるようになる。ユーザーは、1つのファイルを各自のパソコン画面上で編集。施した変更部分は、ほかのユーザーの画面上にリアルタイムで反映される。

機能限定版をインターネットで提供

Office 2010はパッケージ版のほか、パソコンや携帯電話のブラウザから利用できるオンライン版も提供する。パッケージ版には、上で紹介した3つのアプリケーションのほか、WordやOne Note、Access、SharePoint Workspaceなどが含まれる見込み。オンライン版ではWord、Excel、PowerPoint、One Noteの4アプリケーションを機能限定で提供する。いずれも、2010年上半期に提供開始する予定。

関連キーワード

Microsoft / Office / Windows / Microsoft 365 / Excel / Word / PowerPoint / Outlook / グループウェア

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