[市場動向]

Hewlett-Packard—メガベンダーのM&Aポートフォリオ

2009年10月14日(水)

大規模コンピューティング基盤の効率運用にフォーカス 米HPは大別して3つの事業で成り立っている。サーバーやストレージ、企業向けソフトウェアで構成する「テクノロジー・ソリューション」、パソコンを中心とした「パーソナル・システムズ」、プリンタを核とする「イメージング・プリンティング」だ。このうち最も積極的にM&Aを仕掛けてきたのが、テクノロジー・ソリューション事業である。同社が2000年以降に公表した49件の買収案件のうち、パーソナル・システムズとイメージング・プリンティングの事業に関連するのは、それぞれ2件と10件。これに対して全体の約7割に相当する34件が、テクノロジー・ソリューション事業のポートフォリオを拡充するものだった。

HPの真の狙いは何か。テクノロジー・ソリューション事業におけるM&A戦略を読み解くキーワードが「Adaptive Infrastructure」である。これは、コンパックの買収を終えた同社が2002年12月に打ち出したコンセプトで、「システム要件の変化に柔軟に追随できる大規模なコンピューティング・インフラストラクチャ」を意味する。

Adaptive Infrastructureの具現化に向け、HPが特に力を入れたのはシステム運用管理だ。大規模化によって煩雑になりがちなシステム設定の効率を高めるプロビジョニング自動化ツールのTruLogicaや、システム運用の自動化ツールを手がけるOpswareなどを相次いで買収し、運用管理ツール「OpenView(旧称)」の機能を強化・補完した。さらに、HPはMercury Interactiveを買収することでアプリケーション・テストと、パフォーマンスおよびサービスレベルの監視ツールを獲得。大規模システムの安定稼働を支えるテクノロジー基盤を整えた。

もう1つ見逃せないのがストレージ技術の充実である。ストレージ仮想化アプライアンスのStorageAppsを皮切りに、2009年までにAppIQやPolyserveなど合計7社を買収している。異機種が混在する大規模なコンピューティング環境において、複数のストレージ装置を1つのストレージプールとして活用すると同時に、リソースの使用状況や稼働状況を監視してストレージの利用効率を高めるためだ。

Hewlett-Packard
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