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1時間50円からサーバー資源を利用可能─日本ユニシス、iDC基盤を強化しストレージクラウドなど新サービスを発表

2009年10月8日(木)IT Leaders編集部

日本ユニシスを中心とする日本ユニシスグループは2009年10月7日、昨年10月から提供してきたクラウドサービスをクラウド型iDC(internet data center)基盤として強化し、エンタープライズクラウド、ストレージクラウドなどの新機能を加えて、iDC事業者として新しい機能とサービスを提供していくことを発表した。

 日本ユニシスを中心とする日本ユニシスグループは、昨年10月から提供してきたクラウドサービスをクラウド型iDC(internet data center)基盤として強化し、エンタープライズクラウド、ストレージクラウドなどの新機能を加えて、iDC事業者として新しい機能とサービスを提供していくことを発表した。

 発表によれば、今回のiDC基盤の強化のポイントは、ディザスタリカバリ(DR)、データセキュリティ、ストレージの多様化、高速ネットワークの利用など、エンタープライズクラウドとしての要件を満たし、企業ユースとして安心して利用可能なものになっている。

 今回新たに提供開始されるサービスとそれぞれの特徴は、以下のとおり。

1. エンタープライズクラウド
クラウドサービスの形態として、iDC事業者から不特定多数のユーザーへサービスを提供する「パブリック型」と、iDC事業者から個別ユーザー向けにサービスを提供する「プライベート型」があるが、日本ユニシスでは、プライベート型クラウドサービスを「エンタープライズクラウド」の商品名で提供する。顧客が自社で使用しているIT環境をそのままクラウド環境へ移行することができ、コスト削減を目的としたIT資産の所有から利用への変更や、ビジネス要求に合わせたITリソースの追加や削減といったことが可能になる。11月1日より販売開始予定。

2. WANアクセスパッケージ(イントラネット用接続回線セット)
顧客IT環境からICTホスティングサービスを直接利用する回線およびネットワーク機器をセットで提供する。回線の種類は、100Mbps、10Mbps、共用ブロードバンド回線から選択が可能。同サービスの利用により、ネットワーク関連機器の所有が不要となる。10月13日より販売開始予定。

3. Inter iDCを利用したストレージクラウド(ICTデータストアサービス)
Inter iDCは、同社の複数のクラウド型iDCを高速回線で接続したネットワーク。複数のiDCロケーションを結合することによって、顧客データを分散させる機能を持つストレージサービスを提供する。顧客は特に意識せずにストレージクラウドを利用でき、データのDR(ディザスタリカバリ)化と同様の効果を得られる。大阪iDCは2009年10月に開設、北海道iDCは2010年1月に開設とのこと。
両iDCの開設に合わせ、ストレージクラウドサービスは、12月から「真性乱数を使用した秘密分散データストアサービス」、「超高速データストアサービス」、「一度書き込みを行うと消去、変更ができないWORM(Write Once Read Many)データストアサービス」を順次リリースする予定。

4. ICTホスティングサービスCT(Count By Times)
同ホスティングサービスを、時間単位での従量課金体系で提供する。利用時間に応じた従量制での課金により、短時間のシステム利用や企画検証などでの一時的なシステム利用などにコスト削減効果を期待できる。11月1日より販売開始予定(後述)。

5. ICTサービスカフェテリア
インターネット経由のクラウド環境だけではなく、物理的なロケーション環境を加えたサービスとして、ICTサービスカフェテリアを提供する。大量データの移行やシステム切り替え、検証作業に利用できる作業用回線および専用PC端末を用意。東京拠点開設によるサービス開始をはじめとして、大阪、名古屋、福岡でのサービスを順次開始する。10月13日より販売開始予定。

1時間50円からサーバー資源を利用可能

 2009年11月に開始する「ICTホスティングサービス CT(Count By Times)」は、同社が2008年10月に開始した、サーバー資源を月単位で提供する「ICTホスティングサービス」の機能を、さらに細分化して時間単位で提供するものだ。「時間単位のサービスを希望するユーザーが思った以上に多かった」(ICTサービス本部副本部長の庭山 宣幸氏)ことが背景にある。利用料金は1時間あたり50円からになる予定だ。

 ストレージをサービスとして提供する「ICTデータストアサービス」を09年12月から提供することも併せて発表した。真性乱数(物理現象から生成した乱数)を使ってデータをスクランブル化した後、複数のiDCに分散配置する「秘密分散データストア」、ハードディスクではなくSSDなどの半導体記憶装置を利用し、ストレージのI/O性能を高めた「超高速データストア」、1度書き込んだデータの変更や消去が不可能な「WORMデータストア」の3サービスを用意。料金は秘密分散の場合で1TBあたり月額30万円程度。主に大企業のディザスタリカバリ用途を想定する。

 新サービス提供に伴うデータセンター(iDC)の増築計画も明らかにした。現行のクラウドサービスを稼働する東京のiDCに加え、大阪(2009年10月)と北海道(2010年1月)に同型のiDCを設置。3拠点間を高速網で接続し、仮想化技術などで1つのiDCとして機能させる。運用管理を統合し、サービス提供コストを下げる狙いだ。

 一連の新サービス投入で、「2012年3月期にクラウド分野で400億円の売り上げを目指す」(常務執行役員ICTサービス部門長の角泰志氏)考えだ。

日本ユニシス
http://www.unisys.co.jp/

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