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マイクロソフトが次期Exchangeの強化点を公表、仮想環境向け運用管理ソフトも投入

2009年11月12日(木)IT Leaders編集部

マイクロソフトは2009年10月7日、次期Exchange Serverの機能に関する説明会を開催した。それに先立つ9月29日には仮想化環境を対象にした運用管理ソフト、Virtual Machine Mangerを発表。異なるジャンルの製品だが、ともにシステム担当者の作業負荷を下げる機能を盛り込んでいる。

コンプライアンスを重視
関連機能を強化

電子メールには個人情報や研究開発情報といった企業にとって重要な内容が含まれることもあり、その管理には十分な配慮が必要だ。とはいえメールの量は増加の一途で、管理作業の負荷は高まるばかり。マイクロソフトが年内に発売を予定するExchange Server 2010は、こうした課題を解決する機能を強化している。

代表的なのがメールアーカイブだ。個人のメールデータの実体であるPSTファイルを、サーバー側でバックアップし一元的に管理する機能を備える。例えば、社外の第三者と通謀してメールで機密情報を流した従業員がいたとする。その証拠を隠そうとクライアントPCで関連メールを削除しても、一連のやり取りはサーバー上に残り、後から照査できる。

アーカイブデータを対象にした検索では、期間、特定語句、任意のユーザーのメールボックスなどの条件を指定して目的のメールを絞り込む。添付されたWordやPowerPointなどOfficeソフトのファイルも対象となる。検索結果のメールの閲覧は、法的責任者など特定のユーザーに制限することが可能。何らかの事件に際し、電子情報の開示が必要となった場合に、速やかに該当メールを用意して提出できる。

システムアドミニストレータなど、特定の人物に管理権限が集中することによるリスクを回避する機能も持たせた。社員情報の更新は人事担当者、メールボックスの容量管理はヘルプデスク担当者といったように、正当な役割を持つ担当者に必要最小限の権限を与える「役割管理モデル」を利用できる。

そのほか、データベース構造を見直すことで全体的なパフォーマンス向上やディスクスペースの効率化を図っている。

Hyper-V 2.0による仮想化環境の運用を支援

一方、9月29日に発表した「Microsoft System Center Virtual Machine Manager 2008 R2」(以下、VMM)は、仮想化環境の運用管理を効率化するソフトである。

同社の仮想化機構Hyper-V 2.0やV1.0、ヴイエムウェアのVMware ESX/ESXi Serverなどに対応し、複数の仮想化技術が混在していてもVMMで一元的に管理できる。対象となる作業は、仮想マシンの準備や最適な配置、仮想マシンを停止することなく物理サーバーを切り替えるライブマイグレーション、P2V (物理マシン−仮想マシン) 変換など。

仮想サーバーだけでなく、Windows Server 2008 R2が備える仮想デスクトップ機能も管理対象となる。シンクライアントとして使う仮想クライアントマシンの展開や、起動/停止の制御などが可能だ。

同社の統合システム監視ツール「Microsoft System Center Operations Manager 2007 R2」と連携できるほか、同ジャンルの他社製ソフトとも相互連携できるようにする計画だ。日立製作所の「JP1」やNECの「WebSAM」など、計6社のソフトとの間で双方向で情報連携させるアダプタを、パートナー企業が提供する予定である。

VMMは10月1日から提供を開始した。参考価格は16万8000円より(税別)。大規模データセンター向けのライセンス体系も用意する。

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Microsoft / Exchange / グループウェア / Hyper-V

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