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「企業向けクラウドで他ベンダーとは本気度が違う」、MSバルマーCEOが強調

2009年11月6日(金)

 マイクロソフトは2009年11月5日、米国本社のスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)の来日に伴い、記者発表会を都内で開催した。同社のクラウドコンピューティングへの取り組み現状や将来展開が、話題の中心となった。

写真 記者発表会で壇上に立つ米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO 写真 記者発表会で壇上に立つ米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO

 冒頭、バルマー氏は「10年前を振り返ると、世界中の情報に瞬時にアクセスすることは難しかった。それが今では、手元の携帯電話からでも、いとも簡単にできる」と語り、技術革新の速さを強調した。

 PCを中心に進展してきたIT革命は、携帯電話をはじめとするインテリジェントなデバイスにも広がっている。併行して、様々なサービスをネットを通じて利用するクラウド時代が本格的に幕開けようとしている。こうした中、同社の戦略としてバルマー氏が明らかにしたのは、PCと携帯電話、テレビという3種類のデバイスから、機器の違いを感じることなくクラウドサービスにアクセスできる「3 Screens and a Cloud」だ。「技術革新によって、ITの導入や使い方が大きく変わろうとしている。だからといってPCや携帯電話、テレビの重要性が失われたり、ましてや世の中がシンクライアント型の端末に一気に移行するということではない。こうした認識のもと、当社はより洗練された“スマートクラウド”と呼べるようなサービスを展開していく」(バルマー氏)。さらに、音声解析や自然言語解析技術の重要性についても言及し、「イノベーションの具現化には、これら“ナチュラルユーザーインタフェース”が不可欠になる」と続けた。

 クラウドへの取り組みにおいて、コンシューマ向けではグーグルなどに出遅れた感がある同社だが、「企業向けの分野に限っては必ずしもそうではない」(バルマー氏)と強調。「メールやインスタントメッセンジャー(IM)といったビジネスコンポーネントにおいて、世界ナンバーワンはヤフーでもグーグルでもなくマイクロソフトだ。当社ほど企業向けクラウドに本気で取り組んでいるベンダーはいない。唯一の例外を挙げるなら、セールスフォース・ドットコムぐらいだ」(同)。クラウドへの取り組みによって、同社の既存ビジネスの在り方に影響を及ぼしたり、パートナーとの関係を再構築する必要が出てくることは認めながらも、「事業構造を大きく変革するチャンスだと捉えている。ことIT分野において、変化のないビジネスなどあり得ない」と述べ、首尾一貫してクラウドに本気である姿勢をアピールした。

 併せてバルマー氏は、イノベーションを加速させるため、毎年95億ドルを研究開発につぎ込んでいることを明らかにした。「世界のあらゆる会社を上回る規模だと自負している。Windows 7もこの投資の成果の1つだ」。95億ドルのうち、3億ドルを長期的な投資に振り向けるとし、対象領域の1つとしてアカデミック分野を挙げた。日本国内における具体的な動きとして、同社の基礎研究機関であるマイクロソフトリサーチが09年11月4日に発表した、国内の大学と共同研究を推進する「Mt. Fuji Plan」というプログラムを紹介。3カ年計画であるこのプログラムに数百万ドル規模の投資をすると表明している。

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